「転換社債型新株予約権付社債」とは

オジサン 次に、転換社債型新株予約権付社債[てんかんしゃさいがたしんかぶよやくけんつきしゃさい]、舌をかみそうな名前だけど、何のこと?
デスク 「転換社債型新株予約権付」の「社債」っていうことです。
 そんな説明で、わかるわけないだろ。
 はい。じゃあ、「社債」ってわかりますよね?
 もちろん。あまりバカにするもんじゃないよ。
 企業が資金調達するために発行する債券ですよね。じゃあ、「転換社債」は?
 好きなときに株式に転換できる社債だろ。
 さすが、物知りオジサンだ。
 何をいっているんだ。先輩を茶化すもんじゃない。
 スイマセン。そうだとすると、問題は「新株予約権付」というところですね。
 そういうことになるね。

 今から4年前(2001年)の臨時国会で商法改正が行われたんですが、そのときに「新株予約権」という制度が導入されたんです。その名の通り、「新株を一定の条件で買うことができる権利」のことで、ライブドアに対抗してニッポン放送がフジテレビに対して独占的に与えたことで一躍有名になりました。
 なるほど。「権利」という目に見えないものを買うわけだ。
 そういうことです。
 「権利」ということは、それを使っても使わなくてもいいということになる?
 その通りです。つまり、転換社債型新株予約権付社債というのは、「新株を一定の条件で買うことができる権利」を行使できる転換社債ということで、発行される「新株」数や条件、期間などはあらかじめ決められています。
 なるほど。今回の一連の出来事は、ライブドアが「転換社債型新株予約権付社債」を発行して資金調達を行ったのに対して、ニッポン放送は「新株予約権」をフジテレビに売って対抗した、という図式になるわけだね。
 そうです。いずれも数年前の商法改正によって新しく導入された制度なので、マスコミもびっくりしているというわけです。

「連結子会社」とは

 オッケー。かなりよくわかってきたよ。最後に、「連結子会社」っていう言葉だけど、普通の子会社とどう違うの?
 まあ、同じようなものです。辞書で引くと、子会社とは、「親会社に従属し、その支配を受ける会社」(『新辞林』)というようなことが書いてあるけれど、要するに、親会社によって経営上の意思決定を支配されている会社を「子会社」というわけです。
 じゃ、なんでわざわざ「連結」なんていう言葉を付けるのさ。
 いい質問ですね。
 先輩をからかうもんじゃないよ。
 いや、そんなつもりじゃ……。「連結」というのは、「連結財務諸表」からきていて、貸借対照表や損益計算書などの財務諸表を作成する際に、子会社の財務情報は親会社と一緒に「連結」されて報告されているということです。
 なるほど。これで、今マスコミを騒がせている問題が何とか少しわかったような気がする。ありがとう。そのうち、例の居酒屋ででもご馳走するよ。
 「山州屋」ですか? 期待しています。
 オッケー。【第1話了】

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