「資格外活動(労働)許可は簡単に取れるけど」

 出入国管理及び難民認定法第7条は、留・就学生が賃金労働をする際には「資格外活動許可証」を取得する必要がある、と定めている。同許可証は比較的容易に取得でき、03年度は東京都の入国管理局だけで、3万9521件の申請があり、3万8652件(98%)を許可した。しかし、同許可証の存在を知らずにアルバイトを始めてしまい、入国管理局の摘発にあって、在留資格を取り消された学生もいる。

 また、外国人学生に許可されている就労時間は、大学などに通う留学生の場合は週28時間以内、語学学校に在籍する就学生は1日4時間以内だ。その時間制限を越えて働く外国人学生に対する摘発も、厳しくなっている。

アルバイトをすることの目的は?

 外国人学生がアルバイトをしていると、周囲からは「勉強ではなく就労目的」と見られることが少なくない。

 だが、都内の日本語学校で教鞭を取る嶋田和子さんは、「外国人学生のアルバイトと見るや『出かせぎ』と断じるのはおかしい」と指摘する。ある日本語学校では、在籍する就学生の多くが授業に出席後アルバイトへ向かう。しかし、彼らの大半は、「生活費稼ぎをしているわけではない」とのこと。

 では、彼らにとって、アルバイトとは何か。

 中国吉林省から来日したRさんは、「日本語上達のために、バイトは絶対必要」と力説する。日本人と一緒に働くことで、実地で日本語を使う機会も増える。ヒアリング能力も向上する。まさに「生きた語学の勉強」になるのだ。

 「たくさんの日本人と知り合える」と語るのは、韓国人学生のMさん。アルバイトを始めてから、日本人の友人ができた。一緒に買い物に行ったり、テレビ番組や映画について話し合ったりする。

 「お客さんと話のできる仕事をしたい」「日本人の友人を作りたい」。日本語学校で、学生にアルバイトについて尋ねると、そんな答えが返ってくる。アルバイトは、彼らにとって、日本での社会生活の重要な要素なのだ。
 
 ただし、日本人の同僚と言葉を交わしたり、接客で語学力を磨いたりすることができるようなアルバイト先を見つけるのは容易なことではない。厨房や洗い場など、そもそも会話の必要ない部署で働いている外国人学生の方が多いのが現状だ。(つづく)


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