空調するテーブル:熱を吸い取って室温を一定に保つ、オフィステーブル

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室温を快適に保つために現代の生活に欠かせないエアコンは、多大なエネルギーを必要とする。そんな環境問題の元凶に別れを告げるべく、パリのふたりのデザイナーがつくったのは、エネルギー問題に取り組むことができる机だった。

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2/3テーブルはアルミニウムと相転移素材でつくられている。

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3/3オークの木でできた天板は断熱材としても機能している。

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「Zero Energy Table」は、22℃以上の空気を吸い込み、部屋の温度が22℃以下になったらそれを吐き出す。

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テーブルはアルミニウムと相転移素材でつくられている。

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オークの木でできた天板は断熱材としても機能している。

エアコンは現代の驚異であり、環境汚染の元凶のひとつだ。たいていのビルはエアコンを使って暖房や空調を行っているが、パリのふたりのデザイナーは、もっとよい方法があると考えている。

「気候問題とエネルギー問題に、家具のレヴェルで取り組むことが可能かどうかを知りたかったんです」と、デザイナーのジャン=セバスチャン・ラグランジュは言う。彼は建築家でエンジニアのラファエル・メナードとともに、「Zero Energy Furniture」シリーズの最初の製品を開発した。そのテーブルは、余剰の熱を吸収し、部屋が再び寒くなると熱を放出するのだ。

一見すると、「Zero Energy Table」は普通の木製の会議机のようだ。だがオークの天板の下に隠れた異なる素材の層が、テーブルを一種の熱スポンジへと変えている。アルミニウムの波板の隙間に塗られた蝋状の相転移素材が、室温が約22度を超えると軟化するのだ。

午後の強い日差しが降り注ぐ会議室。室温が上昇し、蝋素材が熱を蓄え始める。そして室温が22度を切ると、蝋は固まり始め、溜めた熱をアルミニウムを通して部屋に放出する。ラグランジュによれば、その結果は室温に明確に表れるという。

ふたりによれば、最適条件下(約15人が入る少人数会議室)では、このテーブルはエアコンの消費電力を最大30パーセント削減できるという。もちろん、部屋が常時22度以上ならテーブルは無意味であり、役に立つのは温度変化が大きい場合のみだ。

このようなコンセプトは、いままでまったくなかったわけではない。熱エネルギーを蓄積して放出するという相転移素材の性質は古くから知られていた。ラグランジェとメナードは、この科学的知見を利用して、魅力的なインダストリアル・デザインに組み込んだだけなのだ。Zero Energy Tableの販売開始は、年内を予定しているという。

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