科学が解明した「ひとり飯」の危険性。孤独は太る!?

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一人で食事をしていると、気づかないうちについ食べ過ぎてしまっている。そんな経験がありませんか? 原因は「寂しさ」に由来しているんだとか。

米メディア「big think」に掲載されたライターNatalie Shoemaker氏の記事に、食べ過ぎと孤独の因果関係を証明する研究結果がありました。一人暮らしの女性は、必見です!

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「友達がいない」「恋人がいない」「家族とは離れて暮らしている」…若者の間で急増する孤独。現代の医学では、孤独は一種の病気であるという考え方がグローバルスタンダードになりつつあります。
ストレスの増加や鬱病を指摘する研究者がいる一方で、英国心理学学会が、まったく別の視点から、孤独の危険性を指摘。大変興味深い研究結果を公表しました。
健康な女性の間でも増加傾向にある、ともに食べる相手がいない一人だけの食事、いわゆる「ひとり飯」が肥満に大きく関与していることが明らかになってきたのです。

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「独身女性の食生活」に孤独がどう影響しているかの研究は、米デラウェア州デラウェア大学の脳科学者Lisa Jaremka 教授率いる研究チームによって明らかに。
孤独と食事量の因果関係を調査するため、被験者として42人の女性(平均53歳)たちに、まずは12時間の絶食を実施。お腹を空かした状態から一転、被験者たちは卵、七面鳥、ソーセージ、ビスケット、グレービーソースのお肉などを含む、およそ930カロリーものボリューミーな食事を一人ずつ摂取し、食事の前後に、それぞれの空腹レベルを記載してもらいました。さらに、食前、食後、2時間後、7時間後の計4回、被験者から採血を行いました。

胃から算出されるペプチドホルモン「グレリン」の濃度を採血した血液から測定することで、どのくらい女性たちが孤独にある状態で食事を摂取しているかが解明されました。
その結果、孤独感を感じていた被験者ほど、高レベルのグレリン値を示し、食後もすぐに空腹感を感じていたことが判明。それも、肥満度を表わすBMI値が低い被験者、つまりは細身の女性にのみ、この傾向が表れたのです。

この事実から Jaremka 教授は、「空腹は孤独感と体重増加を結びつける可能性が高い」という見解を示しています。特に標準体型よりも細身の女性たちは、食べ過ぎによる健康への悪影響が懸念されるとも。孤独を感じている時ほど、食べ物に対する欲求が高まり、どこか満たされぬ思いが「食べ過ぎへ」と向かわせる原因であることが調査結果からも明らかになってきたのです。

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食事は、人間の進化を通じて最も高度で根源的なソーシャルアクティビティのひとつでした。今でも食事は本来、人と一緒に楽しむ行為です。誰かと一緒に食べることにより、社会的なつながりを実感できるもの。しかし、現在、生活環境の劇的な変化に伴い、人と一緒に摂る食事が次第に個々人の価値観に委ねられ、ひいては誰とも食卓を囲まない、たった一人だけの孤独な食事も珍しくなくなってきました。つまり、社会的に切断されていると感じたとき、人は埋まらぬ心の隙間を空腹で紛らわすようになったのかもしれません。

孤独に陥ると食べる量が必然的に増える。ひとり飯と食べ過ぎの因果関係を解き明かす興味深い研究ですが、被験者を男性で試すなど、より多様な被験者を対象とした調査があれば、信ぴょう性がもっと増したに違いありません。更なる研究が待たれますね。

Licensed material used with permission by big think