モーニング娘。が誰の目から見ても全盛期だった頃と言えば、1990年代の終わりから2000年代のはじめあたりだ。

中澤裕子をはじめとする初期メンバーで結成されたのが1997年。98年には保田圭、矢口真里、市井紗耶香が2期メンバーとして加入し、99年には後藤真希が3期メンバーとして加入。2000年には4期メンバーとして、石川梨華、吉澤ひとみ、辻希美、加護亜依が加わった。

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これにより大所帯でありながらも各キャラクターがいきいきとしたモーニング娘。が誕生。「サマーナイトタウン」「抱いてHOLD ON ME!」(1998年)、「LOVEマシーン」(1999年)、「ハッピーサマーウェディング」「恋のダンスサイト」(2000年)「恋愛レボリューション21」(2001年)など、ヒット曲もこの頃に集中する。

その後は、新メンバーがこれまでよりも盛り上がらなかったり、メンバーがスキャンダルを起こしたりと、モーニング娘。は、次第に勢いを失っていった。AKB48が盛り上がる中、消滅してもおかしくないと思っていた人も少なくないのではないだろうか。

しかし、ここで驚異的なのは、モーニング娘。の粘り、いや、モーニング娘。をさまざまな形で“卒業”していった元メンバーたちの粘りである。卒業後もさまざまな紆余曲折を経たメンバーたちだが、そのたくましいまでのしぶとさに、このところ再評価の声があがっている。

ブロガーのコメントを調べてみると、

・なんだかんだいって、結局、矢口真理は露出を増やしはじめたな。中村昌也より
 やっぱり華がある
・矢口真理のスキャンダルは芸能史を紐解いてもまれに見るスケールだった。よく
 あそこから復活してきたなぁ…
・あの開き直りっぷりが気持ちいい。矢口っちゃん、腹くくってる感じがするな

評価される筆頭株は、やはり矢口真理だ。不倫相手を連れ込んだところを旦那に目撃されるなど、まるで昼ドラを彷彿させるドロドロぶり。その過去を背負いつつバラエティ番組でいじられるのだからたいしたものだ。

ほかに辻希美の評価も高い。

・自分の年齢や立ち位置に合わせてどんどんキャラクターを変える巧みさがすごい
・子供服ブランドを立ち上げたりして、彼女をバカにする人より絶対に稼いでるwww
・ブログが炎上してもめげないタフさがありますよね。傷ついたりもしただろうけど
 素直にすごいなーと思います!
・なんだかんだいっても結婚生活が続いている。いい夫婦のように見えますね!

また、他のメンバーについても、

・ブスキャラになりつつも幸せをつかんだ保田圭ちゃん。すごく性格よさそう!
・後藤真希は薄幸そうだったけど、いよいよ復帰。まだまだ化けそうな気がします……
・加護ちゃんの問題は正直やばい感じだけど、がんばってほしいなーと思います。ここ
 まで粘っているのはすごい!人気、すごかったもんなー

など、評価するコメントが上がっていた。

そんなOGたちの話題づくりがあったからこそ、いまのモーニング娘。’15があるのかもしれない。

・モーニング娘。’15はいまいちキャラがわからない。まあ、でも、モー娘。って
 おもしろいよね
・卒業後の進路も含めて、AKB48グループよりまだモーニング娘。のほうが応援したく
 なるかなぁ

一世を風靡したからこそ、アイドル時代には出せなかった人間臭いキャラクターが出てきているモーニング娘。OGの面々。今後も彼女たちの活動は、そう簡単にはおわらないはずだ。

現役メンバーも含めて、モーニング娘。たちのこれからの生きざまに注目したい。

(秋田孝/effect)