仕事で疲れた時やちょっとイライラした時に深呼吸をすると、気持ちが落ち着いたという経験は誰にもあるでしょう。深呼吸にはリラックス効果がありますが、肺全体を使ってもっと深く呼吸をすることで、生活習慣病を改善するなどの驚きの効果があるのです。

深呼吸のリラックス効果は副交感神経の働きだった

大きく息を吸って吐くと体がほぐれてリラックスしますが、これは深呼吸をすることで副交感神経が優位になることによるものです。副交感神経が優位になると、体の力が抜けてゆったりと落ち着いた気分になりますが、深呼吸によって交感神経の戦闘モードから、副交感神経のリラックスモードに切り替えることができるのです。副交感神経が優位になることで、全身の血流が良くなるのも深呼吸のメリットです。

疲れを感じたら深呼吸で疲労回復を実感しよう

深呼吸をすれば、体に大量の酸素を取り込むことができます。それによって体液が整って老廃物の促進を促すため、疲労回復につながるのです。10分程度深呼吸を行えば、リラックスホルモンのセロトニンが増えることも分かっています。睡眠前に深呼吸を行えば、より深い眠りにつくことができるので、翌朝の寝覚めもバッチリ。さらに、眠っている間に整った体液が体を巡り、美肌効果も期待できます。

知らなかった! 深呼吸には生活習慣病を改善する効果もある

深呼吸をすることで高血圧を改善したり、血栓を防いで生活習慣病を予防する効果があることをご存知ですか? これは深呼吸をすると肺から「プロスタグランディンI2(アイツー)」という物質が出ることによるものです。プロスタグランディンI2には、血管を拡張させたり血管を収縮するホルモンの分泌を抑える働きがあります。また、動脈にコレステロールが付着するのを抑制し、血栓を防ぐ働きもあるので、動脈硬化などの生活習慣病も予防できます。

プロスタグランディンI2の効果を引き出すために、もっと深い深呼吸を!

プロスタグランディンI2は、肺の中にある肺胞という小さな袋がふくらんだ時に作られます。肺胞は、デスクワークなどで前かがみの姿勢を続けると潰れてしまいがちです。肺全体を使って深い深呼吸をすることで肺胞が大きく膨らみ、プロスタグランディンI2が分泌しやすくなります。普段の呼吸では肺の70%〜80%しか使っていませんが、深呼吸の健康効果をもっと上げるには、大きく息を吸い込んで肺全体で呼吸をするようにしましょう。


writer:岩田かほり