《これって本当?》男性は長期間射精しないでいると、病気になるの?
長い間射精をしないでいると、古い精子のせいで古くなった細胞が増殖して病気になってしまう……。そんな事をたまに耳にすることがありますが、実はコレ、事実とは異なります。古い精子で精巣がいっぱいになってしまうこともありませんし、健康的に特に悪影響というわけではないのです。
今回は、精子がつくられるメカニズムについてお話しましょう。
新鮮で良好な精子は、毎日作られている!
精巣の中では毎日多量の精子が精母細胞から生産されており、古くなった精子は自然に寿命を迎えていきます。つまりそこでは、常に新陳代謝が行われているのです。
たとえば、男性不妊に悩む患者さんの場合。
その原因が、「精管欠損」など精管の異常であった場合には、精子を外部に射精すること自体ができません。そこで近年の不妊治療では、TESEといわれる処置によって精巣から直接精子を採取し、卵巣に運んであげることで妊娠へ導きます。
つまり、新鮮で良好な精子が精巣内で常に作られているというわけです。
他にも、前立腺全摘術やパイプカットをした方は精管を切ってしまっているため、精子は物理的に精巣にとどまることになりますが、健康を害することなく生活を送ることができます。
射精は男性をリラックスさせる効果がある
射精という行為は、まず交感神経の働きで勃起状態となり、そこから副交感神経が優位になることにより射精がなされます。この際に優位となった副交感神経とは、リラックスした際の作用です。
つまり射精とは、男性にとって非常にリラックスできている状況であるということが分かります。