フロッピーディスクドライブ49個で作ったオルガンでテトリスのBGMなど有名楽曲を演奏
フロッピーディスクは記憶媒体としてさまざまなコンピューターに採用されていましたが、各メーカーはフロッピーの生産を終了しており、フロッピーを扱ったことのない世代も誕生しています。そんな使われなくなったフロッピーを読み取るFDドライブを連結させて、電子オルガンのキーボードと連動してメロディを奏でられるようにしてしまったのが「Floppy-Orgel」です。実際にFloppy-Orgelを使って映画「タイタニック」のテーマソングや、ゲーム「テトリス」のBGMを演奏するムービーが、さまざまなピアノ演奏動画が集まるCreativePianoChannelで公開されています。
無数のフロッピーディスクドライブが取り付けられたボード一面が立ち上げられました。
ボード下部に配置されたボックスの赤いカバーを開いて……
パチっと電源を入れます。
フロッピーディスクドライブのボードの下には電子オルガンが接続されており、鍵盤を弾くと普通のオルガンとは全く異なる機械的な音色が鳴り始めました。
これは49個ものフロッピーディスクドライブを並べてキーボードに連動させたもの。ノイズの強いメロディや、「カシャカシャ」というドライブが動く音などで音楽を演奏できるようになっています。
まず1曲目は韓国のピアニストであるイルマの「River flows in you」を演奏。
フロッピーディスクを読み取る磁気ヘッドが鍵盤に合わせて動いており、ピアノで静かに奏でる1曲が、ゴリゴリのテクノのような曲調になっています。
2曲目は映画「タイタニック」のテーマソングであるセリーヌ・ディオンの「My Heart Will Go On」。
恐らくサビの部分ですが、フロッピーディスクオルガンによる演奏は「ジ・ジー、ブブー」といった機械音がメインのため、あらかじめタイトルを聞いておかないと分からないレベル。
3曲目として映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」のテーマソングとして有名な「He's a Pirate(彼こそが海賊)」の演奏が始まりました。
耳を澄まして聞くと確かにあのメロディが演奏されていますが、もし映画のテーマソングの演奏で使ってしまうとSF映画になってしまいそう。
最後の曲はテトリスのあのテーマソング「コロブチカ」。
元がゲームミュージックであるためか、原曲と比べても違和感のない音調で演奏されています。演奏中に動くフロッピーディスクドライブを見ているだけでも楽しめる不思議なオルガンになっていました。
なお、この「Floppy-Orgel」を制作したドイツの楽器店「Toolbox Bodensee e.V.」は、キーボードでフロッピーディスクドライブを操作するプログラムと、ハードウェア部分の3Dプリンタ用STLファイルを以下のページで公開しているので、気になる人は自作してしまうことも可能です。
Floppy music stuff by ToolboxBodensee - Thingiverse
http://www.thingiverse.com/thing:799346/#files