まず最初に知っておきたいことは、よく言われるように「本物の美しさは内側から作られる」ということ。理由は、皮膚の健康も内臓や血管の若さと直結しているからだ。しかし、その関係性に関しては具体的に語られることが少ない。

 ある専門家は「老化、つまり老いの現象が一番の形として表れるのが、皮膚なんです」と語り、加えて長年の臨床経験でも「内臓は若くて健康なのに、外見は老けて見えるという人はゼロに近い」と言う。
 つまり、食生活の改善で内臓の健康を保ち、積極的に肌の健康を維持していれば、見た目の若さも保たれ、健康長寿の第一歩に繋がるというわけだ。
 「当然、その時に必要なのが、医学的知識とともに皮膚のメカニズムと生体における役割を知ること。それによって効果的皮膚のケアが実現するのです。老けて見られたくない人は、外見だけでなく内面的なところから老化防止に繋げていかなければなりません」(前出・専門家)
 では、どうするべきか。ここでは、肝臓と腸の働きと皮膚の関連に焦点を絞り、因果関係とその影響を見ることにしよう。

 人の身体を司る栄養素の大部分は、小腸で吸収されて血管に入り血液によって肝臓に運ばれ、不要なものは排出される。普段食事や呼吸することで、少なからず有害物質や添加物質などの不要物が体内に入り込むが、肝臓はこれらの物質を代謝・分解をして無害化する働きを持っている。
 また、分解しきれない物は、さらに血流に乗り腎臓で仕分けされ、可能な限り再利用しようとするが、最終的に残る不要物は便として体外に排出される。

 肝臓は普段から解毒のために黙々と働いている。添加物の多い食品などを食べ続け、あるいはアルコールを摂り過ぎると、負担も大きく本来の働きを低下させる。そして突然、不調が訪れ、急性肝炎などを発症するなど、さまざまな病気を引き起こしてしまう。
 昭和大学病院血液センター・血液内科の担当医はこう付け加える。
 「たとえ肝臓病に至らなくても、肝臓の働きが悪く代謝しきれないと血流に有害物質が回ってしまい、“肌荒れ”の原因になることがあります。そうなると、血色も悪くなり透明肌とは程遠い状態になるので、美肌を目指そうとする人にとって大事なことは、肝臓をチェックするなど気を配ることです」

 肌と密接な関係にある腸についても、担当医は同じような指摘をする。
 「胃で覚醒された食物は、小腸で栄養のほとんどを吸収し、大腸で水と一部のビタミンを吸収する。しかし、その腸が不調になってくると、必要な栄養が全身に行き渡らず、皮膚の健康が損なわれて肌が荒れてきます。また、極端な便秘になると、体外に排泄しようとしていた毒物が腸内にとどまり、本来の腸内環境を乱してしまう。その結果、善玉菌が減少し、悪玉菌の産生したガスなどが血中に吸収されてしまうのです」