日本初開催! レッドブル・エアレース千葉大会(日曜日・決勝ハンガー編)

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決勝の朝を迎え、ハンガーでは様々な最終調整が行われています。

【関連:日本初開催! レッドブル・エアレース千葉大会(土曜・予選編)】

決勝の朝

決勝の朝

室屋選手のハンガーでも機体の最終調整。たえず報道陣に囲まれる室屋選手も、わずかな時間を見つけて精神統一し、決勝のフライトイメージを作ります。

最終調整する室屋選手の機体

最終調整する室屋選手の機体

イメージを作る室屋選手

イメージを作る室屋選手

機体は表面の空気抵抗を低減する為、各部がワックスで磨き出されます。

機体を磨き出して空気抵抗を減らす

機体を磨き出して空気抵抗を減らす

表面を磨いて平滑性を高める

表面を磨いて平滑性を高める

推進力を生み出すプロペラも、前縁を滑らかにして空気抵抗を減らし、効率の最大化を狙います。

プロペラ前縁に耐水ペーパーをかけ、凹凸をなくす

プロペラ前縁に耐水ペーパーをかけ、凹凸をなくす

プロペラ前縁を磨き出す

プロペラ前縁を磨き出す

機体(エンジンに電気を供給するマグネトー)のトラブルで、昨日の予選を飛べなかったルボット選手。機体の修理は何とか間に合ったようです。

トラブルを修復し、テストを終えたルボット選手の機体

トラブルを修復し、テストを終えたルボット選手の機体

また、昨日のトレーニングフライト、予選での飛行データを基に、各チームの戦略担当者(レーシング・アナリストやレース・タクティシャンなどと呼ばれる)とパイロットは入念に決勝に向けて打ち合わせをします。マイケル・グーリアン選手のレース・タクティシャンは、マサチューセッツ工科大学のスティーブ・ホール教授。航空学や宇宙航空学の専門家です。

予選の飛行データを見て決勝の対策を練るグーリアン選手

予選の飛行データを見て決勝の対策を練るグーリアン選手

過度の緊張を避け、リラックスしたムードの選手も。アメリカのカービー・チャンブリス選手は、渡されたぬいぐるみと一緒に記念撮影に応じていました。

ぬいぐるみとポーズをとるチャンブリス選手

ぬいぐるみとポーズをとるチャンブリス選手

ドイツのマティアス・ドルダラー選手は、レッドブルの缶でジャグリング。上手です。

レッドブルの缶でジャグリングするドルダラー選手

レッドブルの缶でジャグリングするドルダラー選手

さて、あらためて千葉大会のトラックを見てみましょう。

千葉大会のレーストラック図(画像提供:Red Bull)

千葉大会のレーストラック図(画像提供:Red Bull)

筆者はこのレイアウトを見て、シケインをいかにクリアするかと、両端の折り返しで、いかに制限G(10Gを超えるとDNF=ゴールせずとなる)を超えないようコンパクトにターンするかがポイントだと思っていました(「敵は『マリン風』!? レッドブル・エアレース千葉大会を占う」参照)。

土曜日のトレーニングフライトと予選では、シケインをクリアした後に待ち受けるゲート3とそれに続くゲート4での姿勢違反(インコレクト・フライトレベル)やパイロンヒットが目立ち、またオーバーGもしばしば見られました。これについて、ポール・ボノム選手が語ってくれました。

「トラックについては、当初の印象と変わっていないよ。シケインを抜けて、うまくゲート3に入れば、そのままきれいにゲート4へ向かうことができる。それをミスするとゲート4への進入がキツくなるんだ。うまくゲート3に入る為には、シケインでの飛び方が重要になる。つまり、シケインへのアプローチで勝負は決まっているんだ。そして、直線的なコースだからとスピードを意識しすぎると、オーバーGを誘発する。幸い、昨日の予選では風向きも変わらず、同じように吹いてくれた。今日も同じように風向きが変わらずコンスタントに吹いてくれそうだから、風の面では良さそうだね」

いきなりラウンド・オブ14でハンネス・アルヒ選手と対戦することに関しては

「まいったね。今年から新しくなった決勝の方式の特徴でもあるんだけど、ハンネスが(予選で)ミスしたことによって、また(第1戦アブダビでは、同じく予選で下位に沈んだ前年のシリーズチャンピオン、ナイジェル・ラム選手と対戦している)こういう組み合わせになってしまった。ハンネスとの対戦は楽しみではあるんだけど、いきなりというのは大変だよ。予選でこっちがいい成績だとしても、強豪パイロットがミスすることで(下位に沈み)、こういう組み合わせが生まれる訳だ。このフォーマットが気に入らないパイロットもいる。……予選の意味があるのかな、って思うこともあるよ(苦笑)。まぁ、楽しいレースになって、勝ち進んでいければいいと思ってるよ」

決勝の展望を語るボノム選手

決勝の展望を語るボノム選手

対するハンネス・アルヒ選手は、ハンガー取材の時間帯には姿を見せずじまい。取材終了後のパイロットブリーフィングにやってくる際も硬い表情で、カメラを避けるようなそぶりを見せ、ナーバスになっていることが感じられました。

ブリーフィングルームに入るアルヒ選手

ブリーフィングルームに入るアルヒ選手

前年のシリーズチャンピオン、ナイジェル・ラム選手と対戦することになったマット・ホール選手。同じMXS-Rを使う選手同士の対戦です。

「同じ機体を使うパイロット同士の対戦で、興味深いものになったね。同じような機体だし、翼もウイングレットの形状などが似通っている。多分僅差の争いになるんじゃないかな」

勢揃いしたホール選手とスタッフ

勢揃いしたホール選手とスタッフ

予選トップのニコラス・イワノフ選手は、同じフランス人のフランソワ・ルボット選手と対戦します。

「空に上がってしまったら、同じフランス人だろうと関係ないよ。全力を尽くすだけだね」

予選トップのイワノフ選手

予選トップのイワノフ選手

飛行場地区、メディアラウンジの前には表彰式の会場が設営されています。ここに立つ3人は、はたして誰になるのでしょうか。

表彰式の会場が設営される

表彰式の会場が設営される

※続編は後日掲載します。

(取材:咲村珠樹)