<中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン 最終日◇24日◇中京ゴルフ倶楽部 石野コース(6,459ヤード・パー72)>
 国内女子ツアー『中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン』最終日。快晴に恵まれた愛知決戦を制したのは、1年以上勝ち星から遠ざかっていた吉田弓美子だった。
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 この日、単独首位からスタートした吉田は1番から10メートル以上あるバーディパットを決め好発進を切ると4番、5番と連続バーディ。良いかたちでサンデーバックナインに入ったが、10番でセカンドがグリーンの奥へ。そこから寄らず入らずでボギーとしてしまい、追いかけてきたジョン・ジェウン(韓国)に並ばれてしまう。しかし、このボギーが逆に吉田を落ち着かせた。
 「逆に追いつかれたことで冷静になったというか、スッと落ち着きました。それまでバーディを先行していたけど、それが逆に不安を増徴させたのか身体がどんどん固くなっていって。けど、このボギーで“まだまだチャンスはある”ともう一度自分のゴルフをすることができました」。
 後半の14番。奥のカラーまで転がりピンまで6メートル。「ここは相性が良いホールだと思ってたし、昨日のラウンドの後カラーからのパッティングを練習していた」。想定していたこともあり、迷い無くストロークするとボールはカップへ一直線。距離のあるバーディパットをねじ込み今日一番のガッツポーズ、再び単独首位に躍り出た。
 次の15番で再びジョンに並ばれるも、続く16番で「向こうも入れてきたし、じゃあ私も入れ返そう」と気合いでバーディを奪い返し、再び突き放した。その後もしっかりとパーをセーブして逃げ切り、見事ツアー5勝目を挙げた。
 2013年に3勝を挙げて賞金ランク5位に入り、さらなる飛躍を期待された昨シーズンだったが、なかなか思うような結果をあげることができなかった。「去年はあまりに足りないものが多すぎました。2013年は勢いでやっていたこともあって、今まで何を考えてやってきたのかなって」。成績が伸び悩むようになるとさらなる悩みも。
 2014年は思うようなゴルフができず、当然結果が出ない。それでも、「応援してくれる人のために笑わないと」と試合では感情を押し殺して元気な姿を見せた。そうして自分で作ったイメージに縛られていった。「ファンの方の気持ちはすごい分かります。楽しむ姿を見てもらえるのは良いこと。でも、やっぱり勝負事だし、笑顔ではなくてゴルファーとして技術を確立しないといけない」と葛藤。「ただ笑っていれば良いだけでは駄目」と。
 昨シーズン終了後、苦しい思いを断ち切るため「2015年は成長の年にする」と一念発起。オフの練習から今まで以上に自分の身体をいじめた。筋肉をつけつつ体重を減らし「腰への負担も減ったし飛距離もちょっとだけど伸びた」。またゴルフに対しても毎試合課題に1つ1つ向き合い真剣に取り組み、一歩ずつ成長を遂げてきた。
 そうして訪れた1年ぶりの栄冠。優勝スピーチで出たのは感謝の言葉。「応援してくれる方や家族に心配や迷惑をかけていたので、もう一度ここに立てて嬉しい」と涙を浮かべながら噛み締めるように吐き出した。だが吉田らしさと言えばやっぱりスマイル。次の表彰式では、大切なファンに泣き顔ではなく、自分らしい最高の笑顔を見せられるように。来週からも磨いた技術と元気な姿でファンを楽しませる。
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