投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の5月18日〜5月22日の動きを振り返りつつ、5月25日〜5月29日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は上昇。2万円の大台を回復したほか、一時20300円台に乗せるなど、4月23日以来の年初来高値を更新した。米国市場では早期利上げ観測が後ずれするなか、S&P500指数は連日で最高値を更新。この流れを受けた日本株市場は、野村の投信設定に伴う需給要因なども追い風となり、週初からリバウンド基調が強まった。

 その後もクーレ欧州中央銀行(ECB)理事によるQE(量的緩和)加速発言を好感した欧州株高に加え、1-3月GDP速報値が市場予想を上振れたことが好感された。保険株やメガバンクなど銀行株が強い値動きをみせており、相場全体をけん引する格好に。日銀の金融政策決定会合の結果を受け、いったんは売り仕掛けとみられる動きもみられたが、その後は断続的なバスケット買いが観測されるなか、高値圏での底堅い展開が続いた。

 日銀の金融政策決定会合では、金融政策の現状維持を賛成8、反対1の賛成多数で決めた。国内景気については「緩やかな回復を続けている」とし、これまでの「緩やかな回復基調」との表現から「基調」の文言を外している。いったんは先物主導で売り仕掛けとみられる流れもあったが下値は堅く、ショートカーバーにつながっている。

 需給関係は良好と考えられる一方で、日経平均の年初来高値更新で目先の達成感による利益確定も出やすいところである。そのため、足元で強い動きが続いていた銘柄などには利食いが出やすい半面、相対的に出遅れているセクターや銘柄などへの見直しといったリバランス的な動きが強まるとみておきたい。また、決算が通過する中で、改めて業績や株主還元策、成長戦略等を再評価する動きも強まろう。

 その他、6月に入ると政府の成長戦略への期待なども高まりやすい。自動運転や次世代医療、女性の活躍などに関連するテーマ株などへの循環物色も意識される。安倍首相がアジアのインフラ整備に今後5年間で約13兆円を投じるとの発表。タイの高速鉄道計画に新幹線が採用される見通し。2020年夏の東京五輪に備え、選手や観客の暑さ対策を話し合う関係省庁と東京都、大会組織委員会による連絡会議の初会合。沖縄県の国際戦略特区について「美ら海水族館」周辺の国営海洋公園の規制緩和により観光を振興する検討に入ったと報じられるなど、国策を材料として物色に。

 経済指標では25日に4月の貿易収支、26日に4月の米新築住宅販売件数、4月の米耐久財受注が発表される。27-29日に主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が独ドレスデンで開かれる。また、29日に4月の全国消費者物価指数(CPI)、4月の失業率、有効求人倍率、家計調査、4月の鉱工業生産指数のほか、米1-3月国内総生産(GDP)改定値が発表される。