ジューンブライドは女子の憧れ!結婚っていいなと思える本をコンシェルジュがセレクト

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6月と聞いて思い浮かべる言葉と言えば、ジューンブライド。“6月に結婚式を挙げると幸せになる”、“雨の日の結婚式は幸運をもたらせる”などの言い伝えがあるせいか、やっぱり憧れてしまうもの。そこで、ステキな結婚が描かれている小説を3冊、 三省堂書店有楽町店・文芸書担当の新井さんに教えてもらった。気になる登場人物と自分を重ね合わせてみて、バーチャル結婚生活をしてみる?◆結婚生活の利点をドキドキしながら知りたいなら!


職なし、彼なしの25歳のみくり。そんな娘を見かねた父親が、36歳独身、会社員・津崎の家事代行の仕事を紹介する。お互いの気心が知れ、信頼関係を築き始めた矢先、みくりが仕事を辞めざるを得なくなる。この関係を続けたい2人が見出した解決策が、永久就職=契約結婚だった! 偽装結婚生活を始めた2人の姿をコミカルに描いた話題のコミック。

「偽装生活をスタートする前に、ルールを決めるんです。好きな人ではありますが、他人と一緒に暮らすとなにかと不都合が出てくるものですよね。でも最初にルールを作れば快適に暮らせるんだという発見や、誰かと一緒にいることの心地よさなどが伝わってきます。結婚っていいかもと素直に感じられるはず」

『逃げるは恥だが役に立つ 1』海野つなみ著/講談社/463円

◆新しく家族をつくる意義を知りたいなら!


まじめで優等生な姉と、おしゃれ上手な人気者の妹。タイプの違う姉妹の物語『「妹」という祝福』、小学生の息子の学校行事“親父会”に参加するはめになった父親の本音を綴った『タイムカプセルの八年』など、家族の絆を描いた7つの短編集。

「結婚っていいなと思えるのは、『「妹」という祝福』。姉の結婚式で、姉から思いもよらない手紙をもらった妹が、中学校の頃にいがみ合っていたことを思い出すんです。姉妹ならではの心温まるエピソードがたまりません。人生の節目である特別な日に、家族の絆や家族がいるっていいなと思える。結婚式っていいものだなと思える作品です」

『家族シアター』辻村深月著/講談社/1620円

◆60歳を幸せな気分で迎えられる結婚生活とは?


アラウンド還暦の5名は、名門私立女子中高に通っていた仲良しグループ。当時、人気アイドルグループ“ジ・エンジェルス=GS”に夢中になっていた仲間でもあった。卒業後、それぞれの道を歩んでいた彼女たちだったが、GS再結成を機に半世紀ぶりに集結するが…。ままならない人生を、GSの歌を励みに力強く歩んでいく姿から勇気をもらえそう。すべての女性に贈る人生賛歌のような連作集。

「こんな風に60歳を迎えられるなら、結婚生活も捨てたものではないと思えるのが『恋の女神』。奥さんの誕生日の話なのですが、長年連れ添った夫婦ならではのエピソードに、心がほっこりします」

『帰ってきたエンジェルス』越智月子著/文藝春秋/1404円