『イニシエーション・ラブ』5月23日(土)公開 © 2015 乾くるみ/「イニシエーション・ラブ」製作委員会

写真拡大


甘く切ないラブ・ストーリーが最後の5分でミステリーに変わる、衝撃のラブ・エンタテインメント『イニシエーション・ラブ』。映像化不可能と言われていた大ヒット小説を、『トリック』『SPEC』シリーズ、『20世紀少年』3部作などで知られる堤幸彦監督が映像ならではの仕掛けで鮮やかに視覚化した本作が、公開前から噂が噂を読んで早くも大きな話題を集めている。

松田翔太×前田敦子『イニシエーション・ラブ』の写真をさらに見る

そこで「ウレぴあ総研」では5月13日(水)に主演の松田翔太、前田敦子、堤監督も参加して都内で行われたカップル限定試写会に潜入し、急遽「満足度」をレポートした。

乾くるみの同名の人気小説を映画化した『イニシエーション・ラブ』は、1980年代後半の静岡と東京を舞台に、昔懐かしいレコードのようにSide-AとSide-Bの2編で綴られるラブ・ストーリー。

Side-Aの静岡編では奥手で太った冴えない大学生・鈴木が合コンで出会った歯科助手のマユとぎこちなくもつき合い始めるまでが描かれ、Side-Bの東京編では就職して東京に転勤になった鈴木が静岡に残ったマユと遠距離恋愛を始めるものの、やがて会社の同僚の東京の女・美弥子にも惹かれていく様を見つめていく。果たして鈴木とマユの恋の行方は?

鈴木はどちらの女性を選ぶのか? 普通の恋愛映画ならそんな展開が予想されるが、最後の5分ですべてを覆す本作の場合はそうならないところが新しい。

だが、80年代のカルチャーや歌謡曲に彩られた本作には「初恋のドキドキ感」「妄想」「遠距離恋愛」「すれ違う恋」「ふたりの女性の間で揺れ動く恋」など、恋愛のさまざまなシチュエーションが恐縮されていて、観る者は自分の恋愛と重ねてドギマギしたり、過去の幸福感や恐怖を蘇らせることになるのだ。

この日、参加したカップルはつき合い始めて間もない10代の男女から30代の夫婦までの50組100名。司会者の恋愛に関する質問に本音で答えられるように全員にスイッチが渡されていたのがこの作品のイベントならではだが、最初の挨拶代わりの質問で早くも衝撃が!

司会者の「恋人や夫以外に気になる人がいる?」の問いかけに対し、ボタンを押した人がなんと100名中29名(男性14名、女性15名)もいたのだ。この数字には前田も思わず「悲しいよ〜」と嘆き、松田も「コレは多いでしょ。ひとりひとりにどんな状況なのか聞いてみたい」と驚きを隠せないようだった。

けれど、司会者から「つき合っている女性がいるのに別の女性に惹かれる男性に共感できますか?」と聞かれた松田は、「あくまで鈴木の場合はですけど…」と断った上で「しょうがないのかなと思います。80年代はいまよりも相手の思いが分からない。SNSで彼女がいま何をしているのか確認もできないから、相手に対する疑念がどんどん膨らんでいったんじゃないのかな」とコメント。

また「遠距離恋愛」について聞かれた前田は「最初は楽しいとは思うけど、私は寂しくなっちゃいます」と素直な思いを告白した。

さ〜て、そんな恋愛トークで盛り上がってから映画を観たカップルの反応は?


1組目は会社員のカップル、じゅんきさんとひとみさん。

じゅんき「鈴木に共感しました。仕事が忙しくて彼女になかなか会えないところとか、焦ってイライラするところは分かる、分かると思った。浮気した時のごまかし方も反面教師的に勉強になりましたね。観終った後、いろいろ話して盛り上がれるからカップルで観てもいいかも。僕らは特に気まずくはならないと思う(笑)」(満足度:93点)

ひとみ「私がマユでも同じようにしちゃうかな?って共感するところもあった。でも、私は●●はしないです」(満足度:85点)

このカップルの場合はすでに揺るぎのない部分があるから、映画の恋のエピソードを一歩引いた視点で楽しめたようで、ともに満足度も高得点だ。

続いて2組目は二十歳同士の大学生のカップル、ゆうきさんとさやかさん。

ゆうき「最後はちょっと萎えてしまったけど、まだこんな恋愛をしたことがないから憧れてしまうところもある。女性の顔のアップが多いからキュンとしたし、見つめられているような感じがしてドキドキしました」(満足度:88点)

さやか「私は未だにピュアな恋愛経験がないので、ドキドキしてときめきました。特に彼に強く言われたとき、優しくしてくれた人に気持ちが傾くマユには共感できましたね」(満足度:85点)

このふたりには、本作は憧れの恋愛を提供できたようで、こちらもいずれも満足度は高得点。ふたりで映画の内容や知らなかった異性の思いなどについて話し合ったに違いない。

そして3組目はさらに若い18歳同士の大学生のカップル、順平さんと萌音さん。

順平「僕たちは大学が違って、鈴木とマユの遠距離恋愛となんとなく似ているところもあるから、観ている途中で気まずくなるかな? とも思ったけど、大丈夫だった。でも、一緒に観たら気まずくなるカップルもいるかもしれない」

萌音「女性から見るとマユはあざといかも。友だちにいたら敬遠してしまう感じの子。自分はマユみたいに器用ではないから、彼女のようにはできない。マユのように彼氏に通ってもらう立場に甘えていると、浮気されてしまうかもしれないというのが教訓になりました」

この若いカップルは完全にそれぞれ男性、女性それぞれ一方の視点からの感想だったが、ともに満足度は100点満点のどストライクだったのが興味深い。

この3組のカップルのコメントからも分かるように、『イニシエーション・ラブ』は、年齢や恋愛の経験の数、男女それぞれによっても感想が変わるところが面白い。

ちなみに、タイトルの「イニシエーション」とは「通過儀礼」という意味。3組のカップルのコメントにも映画の“秘密”を解くヒントが隠された本作を観て、自分たちの恋を見つめ直してみるのもいいかもしれない。