台北ドーム、建設の全面停止が決定  ずさんな工事に市が「ノー」/台湾

写真拡大

(台北 21日 中央社)遠雄グループは21日、台北巨蛋(台北ドーム)の建設を全面的に停止すると発表した。同グループはドームの80カ所以上で図面と工事の内容が異なっており、建築法に違反しているなどとして、台北市政府から建設の即時停止と改善計画の提出が命じられていた。

台北ドームの建設をめぐっては、安全基準認定について、同市政府と遠雄の意見が対立。建設地に隣接する史跡、松山タバコ工場跡(松山文創園区)で地盤沈下などが発生しているほか、付近を通る台北メトロ(MRT)板南線のトンネルでも変形、ひび割れが発見されるなど、安全性に懸念が出ていた。

市政府はこれまでにも改善計画の提出を求めていたが、遠雄側からは具体的な回答は出ていなかった。

(韋枢/編集:杉野浩司)