突如閉鎖された「ニコニコ動画」の「在日特権を許さない市民の会公式チャンネル」

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 ヘイト市民団体「在特会」(在日特権を許さない市民の会)の「ニコニコ動画」上の公式チャンネルが突如閉鎖されたという情報が飛び込んできた。

「先週の役員会で決まって、今週の頭には在特会側に通告したらしいです」(KADOKAWA・DWANGO関係者)

 19日16時現在、「ニコ動」側、在特会側双方ともに、この件に関しての公式の声明は出していないが、実際に見てみると、たしかに閉鎖されていた。

 この「ニコ動」の在特会公式チャンネルは、昨年12月に開設されたもので、ブロマガなどの有料コンテンツを配信していた。わずか半年での閉鎖であるが、もともと「ニコニコ動画」の公式チャンネルは、希望者が自由に開設できるものではなく、運営会社のドワンゴ側がアクセス数を見込んで営業をかけるものと言われている。

 開設にあたっては、当然、在日コリアンらへのヘイトスピーチを撒き散らし、虐殺を扇動するヘイト市民団体に情報発信の場を与えることに、ネット上などでは数々の批判が巻き起こった。一部では、「ニコ動」全体をボイコットする動きも見られたが、どうやらこれまでの経緯を考えるに、今回の在特会チャンネル閉鎖は、そうした批判者からの声に率直に対応した結果、というわけではなさそうだ。

 ドワンゴの川上量生・取締役社長は、以前、反レイシスト行動集団「C.R.A.C.」とツイッター上でやりとりするなかで、このような返答をしていた。

「在特会については今後も差別的言動を続けるのであれば、排除することになるでしょう」(14年12月19日のツイート)

 ゆえに、在特会側によるなんらかのコンプライアンス違反があったのではないか、というのがひとつの見方である。

 そして、もうひとつ別の、有力な見方がある。それはドワンゴが角川書店で知られる「KADOKAWA」と経営統合したことが関係しているのではないかということだ。いまや、ヘイトのアイコンとなった在特会と関係しているというだけで、企業は批判を免れないようになっている。この風潮に、KADOKAWAがもうすぐ行われる株主総会で、「ニコ動」と在特会が近しい間柄にあることを問題視されることを恐れて"在特会切り"を命じた、というものだ。また、KADOKAWAにとっては海外からの目線も気になるところだろう。

「KADOKAWAはマンガ・アニメコンテンツなどの海外市場を視野に入れています。一方のドワンゴはこれまで欧米市場をあまり意識しているようには見えませんでしたが、経営統合でKADOKAWAが、海外から"人種差別推進企業"と批判されるのを恐れたからではないでしょうか。人種差別に敏感な欧米市場でこれが話題になれば、イメージダウンは必至。他部門も大打撃をくらいますからね」(出版関係者)

 とすれば、今回の「ニコ動」在特会公式チャンネルの突然の閉鎖は、経営的ダメージを恐れた企業判断ということになる。卑劣な差別動画でアクセス数を稼いできた「ニコ動」と、広報活動の拠点としていた在特会、その蜜月が終わるのならば、それに越したことはない。

 だが、これが「在特会はもはやビジネスにならない」と踏んだ運営側からの一方的な足切りとするならば、結局のところ「ニコ動」も差別コンテンツを"金"としてしか見ていなかったことになる。今後の動向に要注目だろう。
(編集部)