江戸時代からの花菖蒲の名所・堀切菖蒲園と水元公園で「葛飾菖蒲まつり」

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江戸の昔、菖蒲の花を観賞する「菖蒲狩り」は、梅雨時の風流な遊び方だったとか。雨の中でも真っ直ぐに立つ紫の花の姿は、確かに絵心をくすぐるような光景かも。現代に生きる私たちも、江戸情緒をしのびながら、艶やかな菖蒲のお花見を楽しんでみよう。

2015年6月5日(金)から25日(木)まで開催される「葛飾菖蒲まつり」は、葛飾区内の堀切菖蒲園と水元公園の2か所がその舞台。この時期に、堀切菖蒲園では約200種・6000株、水元公園では約100種・1万4000株の菖蒲が見ごろを迎える。

堀切の花菖蒲は、江戸時代から名所として知られていて、その景観は安藤広重や歌川豊国などの錦絵の題材にもなっているほど。菖蒲園では花の鑑賞がメインだけど、期間中の日曜日は、菖蒲園や駅周辺でイベントも。また、6月12日(金)と13日(土)にはライトアップ、6月14日(日)には周辺で地元団体による吹奏楽や官公庁の音楽隊などによるパレードが行われ、地区全体でお祭り気分を盛り上げるそう。

近くを流れる荒川の河川敷には「堀切水辺公園」もあり、そこにもボランティアの方が育てた約800株の花菖蒲が。こちらは、背景に東京スカイツリーを入れた記念写真が撮れるということで、人気の撮影スポットになっているのだとか。

都内で唯一、水郷の景観が見られる水元公園でも、花菖蒲がさらに風情のある姿を見せてくれる。こちらでも期間中の土日には、さまざまなステージイベントを開催するそう。「今年は、歌謡ショーに加えて、落語やものまねなども行う予定です。いろいろな催しが、次々に登場しますので、菖蒲と一緒にお祭り気分もお楽しみいただけますよ」と、葛飾区観光課の担当者さん。ステージの周辺には飲食ブースなども設置され、ちょっとした縁日気分も楽しめるとか。

どちらの会場も魅力的で、ひとつに絞れないという人には、期間中の土日に運行される「かつしか菖蒲めぐりバス」の利用がオススメ。堀切菖蒲園と水元公園を結ぶ循環バスで、JR金町駅でも乗降できるそう。

花を巡る菖蒲デートや、江戸情緒にひたる菖蒲女子会で、梅雨の時期も風流に過ごせるかも。