「ゴールデンウイーク明けに“五月病”を患う人は多い。と同時に、この時期、EDになってしまう男性も少なくないんですよ」
 こう語るのは“EDドクター”こと『浜松町第一クリニック』院長の竹越昭彦氏だ。

 五月病--いまさら説明するまでもないが、いわゆるうつっぽくなる精神的な症状である。
 「新年度の4月には、入学や就職、異動など、様々な生活の変化が訪れやすい。新たな生活環境に適応しようと頑張るものの、5月の連休で疲れが噴出して、その後、何もする気を無くしてしまうんですね」

 これは若い世代によく見られる傾向だが、最近は中高年世代も危険なのだという。
 「今は中高年といっても“安定した生活”は保障されていません。そのため、いつも心に不安を抱えている状況が続いている方は患いやすいんです」

 恐ろしいのは、冒頭の通りEDも招く可能性が高いということ。
 「まず、ウツになると“抑制型ED”を発症するんです。何に対してもヤル気が起こらず、自然とパートナーとのセックスやオナニーすら避けるようになってしまう。そうなると、人間は性中枢のスイッチを無意識に切ってしまうため、性欲も全く湧かなくなるんです」
 これは厄介だ。気持ちは元気でも体力や精力がついていかないEDは、まだ解決法が多い。しかし“抑制型ED”は、本人が治す気力もないために、そのまま延々と勃起しない人生を送る可能性があるのだ。

 さらに、すでにうつ病になっている方は、EDを併発しているケースが多い。
 「うつ病の治療薬である『SSRI』の副作用が、EDを起こすともいわれています。特に『SSRI』を長期間服用していると、本人が気づかないうちに勃起や射精ができなくなっていることも。ちなみに、この副作用の事実を、処方する医者が患者に伝えていないことも少なくないんです。患者が服用を嫌がる場合がありますからね」
 本格的なうつ病の場合は解決が非常に難しい。治療薬を飲むのをやめればEDは治るかもしれない。しかし、うつのままでは“抑制型ED”を引き起こしてしまう。やはりその場合は「結局、まずはうつを治すことが先決」(竹越先生)だという。

 話を“抑制型ED”に戻そう。果たしてこの段階で解決法はあるのか。
 「一にも二にも運動なんです。趣味に没頭したり、何もしない日を過ごしたりするより、抑制型EDは『汗をかく』ことが大事。もっといえば、心拍数を上げるんです。簡単にいうと、心拍数を上げる=テンションを上げる、ことなんです」

 確かに激しい運動で一汗かけば、その後、気分が高揚、何事にも前向きになってくる。
 「ジョギングするにしても、だらだら走るのではなく、5分に1回は10秒ダッシュする。階段を上る際、一段飛ばしで駆け上がる。もっと簡単な方法なら、歩くときにいつもより腿を高く上げることを意識すれば、心拍数は上がりますよ」

 五月病からEDになるなんて、まっぴらゴメン。暖かくなってきたこの季節、外で運動することを心掛けよう!

竹越昭彦氏
『浜松町第一クリニック』院長。ED治療の第一人者で、バイアグラやレビトラ、シアリスといった治療薬のそれぞれの効果や服用法などに精通。著書に『40代からの心と体に効く【生涯SEX】のすすめ』(扶桑社新書)。