マルコ・マテラッツィは、インテル対バイエルン・ミュンヘンの後半46分からピッチに登場した。マドリッドでインテルが3冠を達成した夜、ジョゼ・モウリーニョ監督は当時のチームのシンボルに、「オレもいたんだ」と言えるようにプレー機会をプレゼントしたかったのだ。

ピッチに立ったイタリア人は、マテラッツィだけだった。だからこそ、元イタリア代表監督のアッリーゴ・サッキ氏の発言に最初に反論したのが彼だったのは、当然のことなのかもしれない。

サッキ氏は「インテルは最後にチャンピオンズリーグを制覇したイタリアのチームだが、イタリア人がいなかった。私は恥だと思う」と語った。これに対し、マテラッツィは『Gazzetta dello Sport』を通じ、次のように反論している。

「オランダ人選手たちがいなくても、彼が率いたミランがああやって勝つことができたかどうかを知りたいね」

マテラッツィが指摘したのは、マルコ・ファン・バステン、ルート・フリット、フランク・ライカールトの「オランダトリオ」のこと。彼らが世界の頂点に立つ助けになったのではないかということだ。

サッキ氏は以前にも、「イタリアの下部組織には黒人選手が多すぎる」と発言し、騒ぎになっている。人種差別だとの批判を受けてから、サッキ氏は釈明することになった。

だが、今回は明確にする必要もないだろう。それがサッキ氏の意見であり、彼はそれを示したのだ。なお、当時のインテルには、ファイナルのベンチにマリオ・バロテッリも座っている。