ブロマガ「香山リカの第一診察室」より

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 精神科医の香山リカ氏(54)が5月15日、『金曜プレミアム 気まずい2人が久しぶりに会ってみました』(フジテレビ系)に出演した。 

 香山といえば、レギュラー出演していたBS放送のニュース番組を揉め事によって降板したばかりの“渦中の人物”。事の発端は、同番組の別曜日に出演している政治ジャーナリストの青山繁晴とそのファンを「教祖と信者」と揶揄し、青山側から抗議を受けた番組側が香山に謝罪を促したことに始まる。

 一方、香山は自身の「表現」を理解できない青山や番組プロデューサーに憤慨。Twitterにて両者について「ホント下劣」などとやや過激に応戦……と、ここまではありがちな争いのように見えた。だが、香山がその後「アカウントを乗っ取られていた」と先述の発言は自分によるものではないと釈明していたにもかかわらず、蓋を開けてみると香山自身が書き込んでいたことを認めたのだった。こうした「虚言騒ぎ」「乗っ取り偽装」は火に油を注ぐ結果となり、ネットを中心に大炎上。降板に至った後もなお番組側と反論文のやりとりが繰り広げられるなど、泥仕合がいまだに続いている。

勝間和代の指摘に「逆便乗じゃないんですか」

 そんな香山氏と番組上で対決したのは、経済評論家の勝間和代(46)。香山が2009年に出版した著書『しがみつかない生き方』(幻冬舎)の本の帯に大々的に入れられた「勝間和代を目指さない」という一文を巡って、勝間が「便乗商法だ」と、香山に論争を仕掛けたのだ。

 当時、勝間が自著などで掲げていたキャッチワードは「努力をすればより良い幸せがやってくる」。対し、香山のそれは「努力しなくても十分な幸せが手に入る」というもの。そこで先述の帯の一文になったわけだが、しかし勝間が立腹した理由は“目指さない”と言われたことではなく、一切の承諾もなく自身の名前を「無断使用」されたことで、当時「カツマー」ブームにあやかった便乗商法に不快感を表したのだった。

 全く面識もない相手に勝手に名前を利用され、しかもそれが否定的なものであれば、誰でも不愉快になると予測できそうなもの。だが香山は飄々と「そんなにイラつきました?」「勝間さんのような大物がこんな小物(香山)の言うこと気にしないかと思って」と悪びれる様子もなく言い放ち、勝間が香山に反論すべく出版したという著書『やればできる』にも触れ「逆便乗じゃないんですか?」と反撃した。

 自分のとった行動により相手を怒らせてしまい、そして「そんなことで怒るなんて」と切り返すという一連の流れは、まさに青山との一件とほぼ同じ。

香山リカ、また逆ギレか」
「『自分は悪くない症候群』だな」
「あれ?出る相手は勝間じゃないよねw」

 など番組を観ていたネットユーザー達からも辟易の声が上がった。

 しかし、ここで注目したいのが放送中に香山が発した「私は精神科医なので(人の心理が)わかる」というひと言。実際、いざ勝間本人と対峙した際には「相変わらずお奇麗で」などとまずは褒め讃えてから反論に入ったのも心理作戦のひとつなのであろうか。ということは一般人には「開き直りからの逆ギレ」にも見える返しも、これもまた精神医学的にみて相手の鎮静を図るための有効な手だてということなのかもしれない。

(文/勝山薫)