『「悪い脂が消える体」のつくり方 肉をどんどん食べて100歳まで元気に生きる (講談社+α新書)』吉川 敏一 講談社

写真拡大

 楽しかった大型連休があっという間に過ぎてしまいました。皆さん、連休中は楽しめましたでしょうか。旅行に行ったり、ショッピングに出かけたりと、普段とは違った時間を過ごし、ストレスも発散できたのではないでしょうか。ここぞとばかりにお金を使って財布が空っぽになった人も多いことでしょう。逆にこの連休中に増えたものといえば......体重? そうです、BBQや飲み会が続いた人にとっては、体重の増加は気にかかる問題でしょう。

 そこで、ダイエットしようと思って運動を始める方もいると思います。運動はダイエット効果もあり、体に良いと言われますが、最近の研究では、知られざる効能もわかってきています。

 京都府立医科大学学長で書籍『「悪い脂が消える体」のつくり方』の著者・吉川敏一さんは、同書の中でこう綴っています。

「運動には、大腸がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、乳がん、前立腺がん、子宮体がんに対しての抑制効果があることが、さまざまな研究からわかってきました。特に大腸がんの予防効果は確実にあると報告されています」

 なんと運動ががん予防になるというのです。実際、厚生労働省が、全国の45〜74歳の男女約8万人を対象に、約8年間にわたり行った追跡調査「身体活動とがん罹患との関連について」の研究(平成20年発表)によると、体を動かす機会が最も多いグループは、最も少ないグループよりも、がんにかかるリスクが男性で13%、女性で16%低いという結果が出ています。

 また、吉川さんの研究チームは、人が体を動かすと筋肉細胞から大腸がんを抑える物質「SPARC」が分泌されることを発見したそう。

「このSPARCには例えば、『がんを避ける』『血糖値を下げる』『インシュリンの感受性を強くする』効果があることがわかっています。ですから、運動をすれば糖尿病にかかる確率も低くなりますし、さまざまな病気を予防してくれるのです。さらにSPARCは、過脂化を促進しにくくしてくれます」(同書より)

 それでは、どの程度の運動が効果的なのでしょう。健康面を考えた場合、過度な運動はむしろ禁物で、適度な運動を心がけるべきだそうです。

「個人差がありますが、『人と話せる程度』の強度で行う行動を目安にするといいでしょう。脈拍数でいうと1分間に120回を超えない程度です。体を動かしながら人と話せる程度の軽い運動ということですから、ハアハアと息切れして話せないような運動は、強すぎということになります」(同書より)

 健康面だけでなく、効果的なダイエットのためにも、激しい運動より、酸素をより多く消費するウォーキングやジョギング、水泳、自転車などが良いとされています。大切なのは、思いつきで強度の高い運動をするのではなく、強度の低い運動を長く続けること。ダイエットの効果が見込めるだけでなく、がんの抑制につながるという研究結果が出ている今、適度な運動をしない理由はありません。