ダメっ子「マッサン」と男たちに、まさかのBL視点で萌える女性たち
 日本初の国産ウイスキー造りを目指して試行錯誤するマッサンと、ウイスキーバカの夫を支える賢妻エリー。

 先ごろ総集編も放送されたドラマ、NHK連続テレビ小説『マッサン』は、涙なくしては見られない夫婦の冒険物語として人気を博しました。その一方で、一部の女子たちの間ではこのドラマを「“ヒロイン”政春をめぐる男たちの駆け引き、それを陰から見守るエリー」という完全なBL(ボーイズ・ラブ)視点で楽しんでいたというのです。

 言われてみればなるほど……という気もしてくる斬新なドラマの見方をファンに聞いてみました。

◆マッサンは、ダメっ子なのにモテモテな”ヒロイン”

「住吉酒造の社長と鴨居商店の大将との間で揺れるマッサン、そんなマッサンを鴨居の大将とくっつけようと画策するエリー。紆余曲折を経て、大将がマッサンに『一緒にメイドインジャパンの新しい時代をつくったろうやないか』と告白し成就するシーンには胸熱でした。その二人を見守るエリーの視点は、完全に私と同化してましたね」(40歳・女性)

「いつまでたってもウイスキーを造らず、エリーに甘えているマッサンを“ダメ人間”と言う男性視聴者が多かったのですが、私はそんな政春が愛らしくて大好きでした。無職になっていろんな仕事に手を出した挙げ句、小説を書く!と言いつつ、エリーの作ったマーマレードを瓶ごと食べて飢えをしのいで、結局投げ出すという姿が『プーさん』そのまんまで愛すべきキャラでした! 長いまつ毛に涙をためて耐える姿がまたかわいくて……。ダメっ子なのになぜかいい男たちにモテモテという少女漫画のヒロイン像をマッサンは踏襲しているんです」(35歳・女性)

 マッサンがモテモテなのはもちろん、国内で唯一ウイスキーの製造技術を持っているからなのですが、それはさておいて彼女たちの脳内では「政春の愛らしさ」ゆえに有力者たちが寄ってくるという図式になっているようです。

◆辣腕「エリーP」の腐女子目線

 また、エリーは政春を理想のウイスキー造りができる環境へと導くため、陰で鴨居の大将と交渉したり、スポンサーを探してきたり、片腕を見つけてきたり……と内助の功を発揮するのですが、その辣腕ぶりがファンの間で「エリーP」(プロデューサーの意)という愛称を生んでいたとか。

「BL好きの女子は、好きな男の子とそのライバル男子が恋愛関係に堕ちるのを、傍から見守って萌えるというスタンスなのですが、マッサンにおけるエリーはまさにその視点なんです。エリーが鴨居の大将を接待するために設けた料亭の席で、マッサンと鴨居が“お見合い”する場面で、なかなか本心を言わない二人をふすまの陰からじれったく覗いているエリーなんて、まさに腐女子ですよ!」(28歳・女性)

「鴨居の大将以外にも、彼の息子の英一郎は、政春の家に居候し始めた当初はツンだったのがデレになり、マッサンを『工場長!』と呼んで付きまとうし。広島の実家で蔵人をやっていた俊夫がイヤイヤながらも『お坊ちゃま』の面倒を見るため余市まで来てくれたり。みんなマッサンがかわいくて仕方ないといった感じなのが萌えます。
エリーちゃんはそんな彼らと夫のツンデレなやりとりを、いつも壁の向こうで立ち聞きしているんです。きっとエリーちゃんは私たちのために“薄い本”をひそかに描いてくれていたんじゃないでしょうか(笑)」(38歳・女性)

◆「マッサン コミック」も登場

 そんな妄想さえ喚起させる“エリーP”がドラマの最後でマッサンに遺した「ラブレター」には衝撃の事実が書かれてあったのですが、それは本編を見ていた人のお楽しみとして……。

 まだ「マッサン」を観たことがないという人、またこうした別視点からマッサンを見直してみたいという人は、『マッサン コミック』(上・下)を。

 もちろんこれはBL漫画ではなく公式コミカライズなのですが、「マッサン」のストーリーを余すところなく網羅しているだけでなく、漫画家なかはら・ももた氏の手により、主人公たちのチャーミングな魅力が少女漫画的な世界観で描かれていて、女性たちがハマった理由にも納得します。

⇒【マンガ】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=261871

 下巻のラストでは、ドラマでは描かれなかったマッサンとエリーの美しい姿も……。

「プロジェクトX」のような国産ウイスキー開発物語として、また世にもまれな夫婦の壮大なラブストーリーとして、はたまたBL目線の妄想まで、いろんな角度から楽しむことができる「マッサン」は、改めて偉大なドラマだったのではないでしょうか。

<女子SPA!編集部>