左/「大阪都構想」公式ホームページ 右/菅義偉ホームページより

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 橋下徹のインチキは予想以上に大阪市民にばれていたようだ。先日、大阪市民を対象にした都構想の世論調査が発表されたが、朝日の調査では賛成33%に対して反対43%、読売の調査では賛成34%に対して反対50%と、軒並み、都構想反対が賛成を大幅に上回った。

 橋下市長は「否決されれば政界引退」を表明していることもあり、この劣勢にかなりの焦りを見せているという。そして、ここにきて「最後の頼みの綱」とばかりに、創価学会を動かそうとしているとの情報が飛び込んできた。

 連日、市内で遊説を続けている橋下市長だが、実は一日だけ姿を見せなかった日がある。5月5日がそれだが、この日、橋下市長はひそかに上京し、創価学会の佐藤浩副会長と会っていたらしいのだ。

 周知のように、公明党は最終的に住民投票には賛成したものの都構想には反対。支持母体の創価学会も自主投票を表明と、玉虫色の対応をとっている。

 これは、学会の内情を反映したものだ。今、創価学会は次期会長をめぐって、東日本の谷川佳樹事務総長=佐藤浩副会長ラインと、大阪に地盤をもつ正木正明理事長=池田博正副理事長の関西派にわれている。

 両者は政権への対応でも差があり、関西の正木=池田ラインが平和憲法堅持という傾向が強いのに対して、東日本の谷川=佐藤ラインは完全に安倍政権に擦り寄りを見せている。とくに佐藤副会長は菅義偉官房長官とべったりで、集団的自衛権をめぐっても容認の方向で組織のとりまとめに動いたといわれている。

 今回、橋下市長は菅官房長官の後押しでこの佐藤会長と会い、協力を要請したのだという。そして、佐藤会長はこの要請を受けて、近く大阪入り。関西の学会幹部の説得にあたるといわれている。

「創価学会は大阪市内で15万票ほどの組織票がある。住民投票の場合、反対でも棄権者が多いといわれていますから、橋下さんは必ず投票に行く創価学会を取り込めば、逆転は可能、と踏んでいるようです。ただ、関西創価学会は佐藤副会長と対立する正木理事長、池田副理事長の影響力が強いため、そうすんなり寝返らせることができるかはわかりません」(地元記者)

 しかし、結果はともかくとして、ひっかかるのは、なぜ、菅官房長官がここまで橋下の都構想を支援するのか、だろう。自民党の大阪府連は反対を打ち出しているのに、菅官房長官は都構想に肯定的な発言を繰り返しているばかりか、逆に大阪府連が民主、共産と合同で都構想反対演説を行ったことについて「まったく理解できない」と批判までしているのだ。

 官邸担当記者がその背景をこう解説する。

「それは、菅さんと橋下さんの間で、憲法改正に向けた連立のシナリオができているからですよ。橋下さんは都構想が可決されたら、大阪市長に再出馬するなんていっていましたが、あれを真に受けてはいけない。都構想が可決したら、橋下市長は維新を割って参院選に出馬する。そして、自民、公明と連立して、衆参で3分の2を占め、憲法改正の発議に必要な議席を確保する。そのためには、都構想の住民投票を可決させて、大義を得る必要があるわけです。学会の佐藤副会長ともども、そのシナリオに向かって動いているということでしょう」

 この悪夢のようなシナリオが現実にならないことを祈るばかりだ。
(田部祥太)