【専門誌では読めない雑学コラム】
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第3回

 ゴルフって、見た目には軽めの運動に見えて、「生涯スポーツの理想」とも言われています。が、本当にそうでしょうか? ゴルフは、とてもストレスを溜めやすいんです。そこで今回は、フィジカル面と精神面の両方から、ゴルフのメリット、デメリットを考えてみます。

 まずは、フィジカル面。そもそもスポーツは体にいいのか、という疑問があります。「そりゃ、(スポーツは)体にいいからやるんだろう」と言いますが、はたしてそうでしょうか。

 例えば、私、高校時代は重量挙げ部に入っていました。地元・宮城県は、1964年東京五輪で金メダルを獲得した三宅義信選手の出身地で、当時からウエイトリフティングが盛んだったんです。

 でも、現役時代から腰を痛める人は数知れず、がに股にもなります。パウダーを使ってバーベルを持つので、その手で目をこすると、結膜炎になり、下半身をかけば、インキンになるという有様です。で、「これは、本格的にやっちゃまずいんじゃないの?」と疑問に思った私は、2年目から脇役のマネジャー兼、健康維持のパワーリフティングにシフトしていきました。

 まあこれは、極端な例ですが、柔道だって骨折率の高いスポーツで、学校の授業で取り入れるべきか、しばしば議論されたりしています。スポーツは、やり方によっては、体にいい面と悪い面の両方が現れます。その道を極めるつもりがないならば、やはり「何事もほどほどに......」がいいのかもしれません。

 それでは、比較的"おとなしいスポーツ"と言われるゴルフはどうでしょうか。

 これが、悪い面が結構あるんです。飛距離アップのために、毎日マスコットバットで素振りをしていたら、ヘルニアになって腰にボルトを入れる手術としたとか。また、友だちの練習風景を見ていて「この人、よくダフるなぁ」と思っていたんですね。そしたらその後、練習のし過ぎで、あばらの骨を疲労骨折したとか。そりゃ、毎回ダフっていれば、あばら骨に響きますよね。

 と、まあゴルフのやり過ぎは、怪我しやすいんです。しかも、真夏は熱中症で倒れる人が続出。ゴルフ場のグリーンは平面ですから、照り返しが案外きついんです。ゴルフ場で、救急車のサイレンを何度も聞いてきました。炎天下、丸一日屋外にいることって、ほんと危険です。

 ですから、ゴルフは練習もほどほど、多くても100球くらいがいいのではないでしょうか。そして、真冬や真夏のラウンドはなるべく避ける。加えて、プレー前日は、早く寝るのを心掛けましょう!

 えっ? ゴルフの前日は、興奮してなかなか眠れないですって?

 そうなんですよ。ゴルフって、精神面にも支障をきたすことが、ときどきあります。

 ゴルフは朝が早い健康的なスポーツですが、夜更かし派にとっては、地獄です。普段、深夜2時くらいに寝る人は、寝ようとしても焦って寝つけず、3時くらいになって、ようやくウトウト。にもかかわらず、朝は5時起き。結局、2時間も寝ないで、車を運転して、ラウンド。それでまた、車を運転して帰る。しかも、帰りは渋滞って......これは、健康にすごくよくないですよね。

 それでも、コンペで優勝すれば、その努力も報われ、心地よい疲労感に酔いしれることができるしょうが、コースで叩いてスコアはゆうに100越え。そのうえ、コンペで入賞さえせず、さらに"ニギリ"でむしられて、散々な目に会う......こうなると、ストレスが100倍くらいになって返ってきます。それで、頭に血が上って、うさ晴らしに、キャッチ頼りにキャバクラに行ったら、5万円もぼったくられた!? とかなったら、もう踏んだり蹴ったりですよ......。

 そんなこんなで、ゴルフはスコアと勝負の結果次第で、楽しいスポーツにもなるし、ストレスをため込むスポーツにもなります。プロならいざ知らず、アマチュアでこれだけ(結果によって)ストレス差が激しいスポーツなんて、他にはないんじゃないでしょうか。ストレスを軽減させるためにも、みなさん、"ニギリ"はほどほどに、ですよ。

【プロフィール】
■木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa