「夫が外で働き、妻は家庭を守る」が憧れ?

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「夫が外で働き、妻は家庭を守る」と言われたのも今は昔。共働き世帯が1000万世帯の大台を突破し、「サラリーマンの夫と専業主婦の妻」という昔ながらの家族のありかたも変わりつつあります。

共働きが増え続ける現在、男女がパートナーに求めているものは何なのでしょうか。稼ぎ力? それとも家事力? 調査結果から、男女のホンネが透けて見えてきました。

共働きでなければ家計が成り立たない

ドロップシッピング、アフィリエイトサービスを展開する「もしも」は2015年4月14日、フリーキャリアの人たちの実態を調べる「フリーキャリア総研」を公開。初回は「パートナーに求める家事力と稼ぎ力」について15年3月9日から17日までインターネット調査し、643人(男性426人、女性216人)から有効回答を得ました。

「パートナー(結婚相手)に求めるものは主に家事力と稼ぎ力のどちらですか」の質問に対し、女性の87%が「稼ぎ力」と回答。男性の68%が「家事力」と答えており、実のところ、大多数の男女が「夫が外で働き、妻は家庭を守る」を理想にしている実態が明らかになりました。

女性陣からは「お金があれば、ある程度の問題が解決する」「家族を支える大黒柱はやはり夫であってほしい」などの声が寄せられました。男性陣からも「家庭を守ってもらうことで、安心して仕事ができる」といった意見が出ています。安倍晋三首相が「すべての女性が輝く社会づくり」を国内外に向けてアピールしても、「家事メン」「イクメン」がマスコミ等でもてはやされていても、「夫が外で働き、妻は家庭を守る」スタイルへの支持は意外にも根強いようです。

世代別で見てみると、20代では、男女とも「夫は外、妻は内」を理想としつつも、現実には「共働きでなければ家計が成り立たない」「1人の給料では不安」との声が多く寄せられました。

実際、20代女性の24%が夫に「家事力」、20代男性の36%、30代男性の42%が妻に「稼ぎ力」を求めています。バブル崩壊後の厳しい経済状況下で成長してきた世代だけに、共働きが当たり前と考えている実態が透けて見えてきます。

30代、40代、50代女性では夫に「家事力」を求める人が10〜12%だった一方、明らかに違った傾向を見せたのが60代女性。なんと半数近い44%が、「家事力」と答えました。定年を迎えて家にいる時間が長くなったパートナーには、相応の家事分担が要求されているようです。

「家事力」「稼ぎ力」のバランスをとるのに必要なものとして挙げられたのは、「収入の増加」(62%)、「場所にとらわれずに仕事ができる環境」(44.7%)、「子育て支援の強化」(42.1%)の順でした。理想と現実のギャップはあったとしても、共働きせざるを得ないのであれば世の中の仕組みを変えていく必要もありそうですね。