最年少20歳のリオ世代FW浅野「緊張したけど持ち味出せた」

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 招集28人中最年少の20歳が、物怖じしないプレーでバヒド・ハリルホジッチ監督に猛アピールだ。FW浅野拓磨(広島)は「集合から練習が始まるまでは緊張していたけど、始まってからは上下関係はなく、自分のプレーができた。初日をやり終えてみて、楽しくできたと思う。良い感触です」と笑顔を浮かべた。

 メンバー入りを聞いたときは驚きを隠せなかった。すぐに実家の母に電話。すると、「自分も驚いたけど、自分以上に母が驚いて喜んでくれた」

 7人きょうだいの3男は、プロ入りする際、「きょうだいが多く、苦しい中で育ててくれた両親に恩返ししたい」と話していた。四日市中央工高2年時に出場した11年度の全国高校選手権では、初戦から決勝まで6試合連続ゴールを達成。計7ゴールで得点王に輝いた。大会中に妹が誕生した際にはゆりかごダンスを披露した、家族思いのフットボーラーだ。

 持ち味は圧倒的なスピードで、高校時代は50m走で5秒9を記録し、“三重のネイマール”の異名も取った。FW永井謙佑(名古屋)らと並ぶJリーグ屈指のスピードスターは、初の代表候補合宿でも萎縮することなく自慢の足を披露した。

「スピードはだれにも負けない自信がある。ボールを持っているときの仕掛けや裏への抜け出し、縦への速い攻撃というのは自分の特徴。そこはだれにも負けちゃいけないし、どんどん出していかないといけない」と力強い。

 リオデジャネイロ五輪世代の星でもある。今回はDF岩波拓也(神戸)、DF植田直通(鹿島)と同時の招集。「同じ年代がいるので気になるし、負けられない。ただ、この合宿に来たからOKというわけではないし、オリンピックに入れるかは分からない。この合宿でしっかり頑張って次につなげていきたい」と表情を引き締めることも忘れない。

 縦に速いサッカーを標榜するハリルホジッチ監督は、スピードで勝負できるFWを探している。所属の広島ではジョーカー的に使われており、今季はリーグ戦9試合2ゴール。“スピードFW枠”に入るため、浅野はアピールを続けていく。

(取材・文 矢内由美子)