「杉本はクオリティー高い」「遠藤はFWの後ろで…」ハリル監督がポジションごとに“プレゼン”

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 日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督が11日、千葉県内で報道陣の取材に応じ、12日から行う日本代表候補合宿の意図や目的について語った。

 国内組28選手を招集し、1泊2日のミニキャンプを実施する指揮官は「多くの方がなぜこの合宿をするのか聞きたいと思うが、いくつかの理由がある」と切り出し、「よりよく選手を知るということ。そしてダイレクトに私からのメッセージを伝えるということ」と端的に説明した。6月に始まるW杯アジア2次予選を見据え、「その準備も含まれている」と、限られた活動の機会を最大限に生かすつもりだ。

 ブラジルW杯で率いたアルジェリア代表監督時代にもこうした短期合宿を敢行し、“新戦力”を発掘したのだという。「アルジェリアではこのミニ合宿が成功した。こうした合宿で新しい選手を発見できた。グラウンドで直接選手を見るのはまったく違う。たくさんのことを発見できるし、ダイレクトな関係をつくれる」と、その意味を力説した。

「日本代表の中でさらに競争意識を高めたい」という目的の下、28選手のうち7人が日本代表候補初選出という顔触れになった。一方でブラジルW杯以来の代表となるFW大久保嘉人(川崎F)といった経験のあるベテラン選手も招集。指揮官はモニターに28選手の名前をポジション別に表示し、GKからFWまで選考理由などについて語った。

▼GK

権田修一(F東京)

西川周作(浦和)

東口順昭(G大阪)

六反勇治(仙台)

「4人のキーパーを呼んだ」と切り出した指揮官は「もう2人呼ぼうと思ったが、残念ながらケガをしてしまった」と説明した。GKだけでなく、モニターに表示された選手名は各ポジションごとに縦に並べられていたが、気になるのはその順番。日本サッカー協会が代表メンバーを発表する際は生年月日順だが、そのリストとも異なり、現時点でのハリルホジッチ監督の中での“序列”のようにも映る。

 GKに続いてDF登録の10選手は以下のようにポジション分けされた。

▼右サイドバック

塩谷司(広島)

丹羽大輝(G大阪)

▼右センターバック

植田直通(鹿島)

水本裕貴(広島)

岩波拓也(神戸)

▼左センターバック

森重真人(F東京)

槙野智章(浦和)

昌子源(鹿島)

▼左サイドバック

太田宏介(F東京)

藤春廣輝(G大阪)

 目を引くのは右サイドバックの2人。所属クラブで塩谷は3バックの右、丹羽は4バックのセンターバックを務めている。丹羽は前日10日の広島戦は右サイドバックで先発したが、指揮官は「彼らは普段、4バックで右サイドをやっているわけではない」としたうえで、「我々は右サイドに少し問題を抱えているので、そういうことも踏まえて、塩谷と丹羽がこのポジションでどれだけできるかを見るために呼んだ」と説明した。

 MF登録の6人は「ディフェンシブな中盤とオフェンシブな中盤」に分類された。

▼右ボランチ

今野泰幸(G大阪)

米本拓司(F東京)

▼左ボランチ

山口蛍(C大阪)

谷口彰悟(川崎F)

▼トップ下

柴崎岳(鹿島)

遠藤康(鹿島)

 川崎Fでは4バックでも3バックでも最終ラインに入る谷口だが、ハリルホジッチ監督はボランチとして招集したようだ。トップ下とした柴崎と遠藤は鹿島でそれぞれボランチ、右サイドハーフを主戦場としているが、「遠藤は右サイドでプレーすることが多いが、FWの後ろでプレーしたらどうなるかを見てみたい。素晴らしい左足のテクニックを持っており、プレーのビジョンやパスも素晴らしい。ただ、彼も他の部分を向上できると思って呼んだ」と、その意図と期待を口にした。

 FW登録の8人は両サイドに2人ずつ、センターフォワードが4人という構成になった。

▼右ウイング

永井謙佑(名古屋)

浅野拓磨(広島)

▼左ウイング

宇佐美貴史(G大阪)

武藤嘉紀(F東京)

▼センターフォワード

杉本健勇(川崎F)

川又堅碁(名古屋)

大久保嘉人(川崎F)

豊田陽平(鳥栖)

 ブラジルW杯以来の代表となった大久保の招集について「理由は簡単だ」と述べ、「2シーズン連続で得点王を取ったし、今シーズンも得点を取り続けている」と説明。「豊田もそうだが、我々の代表には得点を取る選手が少ないので、32歳であろうが、全然問題ない」と、年齢を理由に招集候補から外すことはないと強調した。

 大久保を含むセンターフォワード4人の中で最も上に名前があったのが日本代表候補初選出の杉本だった。今季加入した川崎Fではベンチスタートが続き、先発は1試合のみ。「残念ながらJリーグではなかなかプレー経験がない」が、「杉本はクオリティーが高いと思っている」と、そのポテンシャルに大きな期待を寄せていることを明かした。「彼とも話をして、少し勇気を持ってもらって、向上させようかなと思っている」。指揮官はそう言って鋭く目を光らせた。

(取材・文 西山紘平)