2年前の株価の大暴落にも実はサインがあった! 5月は要注意の日本株の急落を予知するテクとは?

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今世紀の最高値更新中と絶好調な日本株だが、過熱感があるとの声も聞こえてくる。2年前を思い出してみて欲しい。13年5月には誰もが青ざめたの日本株の大暴落があったことを…。今回は危険なGW明けを前に、2年前の下落の検証からわかった急落を予知し逃れるテクニックを紹介しよう。

上昇が続いていた日本株が
たった2週間で20%以上も下落!

 2014年10月末の黒田日銀総裁によるサプライズの追加金融緩和を契機に、それまで軟調な展開だった日本株も上昇に転じ、15年3月末にはリーマンショック前の高値1万8297円を大きく超える1万9778円まで上昇した。そして、4月に入り日経平均は2万円を突破。日本企業の業績に対する見通しが良好なことに加え、日本経済復活への期待もあり、年末には2万2000円超えの予想をするアナリストも多い。

 また、さまざまなリスク要因の後退や原油安などで、世界経済に対する楽観的な見方も出てきており、欧州や中国の株価も上昇が続いている。加えて、今年6月と見られていた米国の利上げが、来年に先延ばしされる可能性が高まったことも、株式市場が好調な要因のひとつだ。

 とはいえ、15年に入り、株価上昇が続いている日本株はそろそろ調整の可能性が高まっているのも確か。株価が上がり過ぎると、いったんは大きく下落するのが株式市場の常だからだ。実際、アベノミクス以降でも大きな急落があった。民主党政権から、自民党政権へと変わった2012年末から続いた上昇相場も、13年5月23日にはなんと、1日で7%も急落、その後約1カ月間は下落相場が続いた。仮に13年5月22日に日経平均に投資していたら、最大で22%も資金を減らす結果になっていた。

 日本の株式市場には過熱感があると言うプロも増えている中、2年前のような急落を避けるには前兆となるサインを見逃さないことが重要だ。株価の急騰や急落のサインを見極めるテクニカル分析に定評があるインベストラスト代表の福永博之さんに、初心者でも理解できる急落を予知するテクニックを聞いた。

【急落を予知するテクニック1】
過去1年間の月々の株価の勝率に注目!
10勝2敗で勝率8割超えは危険のサイン!

 福永さんがまず注目するのは、日経平均の月足のサイコロジカルライン。サイコロジカルラインは、過去12カ月において、前月の終値より今月の終値が上昇して終わった月が何カ月あるかで計算される。上昇して終わった月は勝ち、下落して終わった月は負けとなる。この勝率が83%というのは、過去12カ月の勝敗が10勝2敗になったということだ。この勝率こそが株式市場に過熱感があるというサインなのだ。



「1990年以降に月足のサイコロジカルラインの勝率が83%を超えたのは、たった4回しかありません。しかも、その4回すべてで株価は天井を付けて大きく下落しているのです。2年前に急落した時も、実際に83%を超えていました。このサインから見ると、この4月に上昇して終わると勝率が83%となるため、日経平均が調整する可能性が非常に高いと言えます」(福永さん)

 さらに、4末から5月中旬までは、企業の決算発表が続くことから、この時期の株式市場は調整しやすい。

「16年3月期の予想次第で株価調整の幅は変わってくるでしょう。日本企業は予測を保守的に発表する傾向があるので、日経平均採用企業は、市場予想の2桁増益予想とまではいかないでしょう。減益予想でなければ、1万8300円付近が最初の下値メドで、大幅に下げたとしても1万7500円程度がメドとなる可能性が高いでしょう」(福永さん)

【急落を予知するテクニック2】
移動平均線からの上方かい離を見て
短期の急騰時には売却が鉄則に!

 月足での見方に加えて、短いスパンで投資をする人や天井付近での売却を考えたいという人にオススメなのが移動平均線乖離率を使うやり方だ。

「25日移動平均線から、株価が5%以上乖離すると、短期的な過熱感を表すサインです。こうしたケースは、保有する株の半分を売却するのがオススメです」(福永さん)

 25日移動平均線は、過去25日間の株価の終値の平均を表す線で、そこから大きく乖離している場合は、短期間で急騰しているサインだ。その後は25日移動平均線に向けて、株価が収斂していく可能性が高まる。しかし、乖離している時点では、まだ、上昇トレンドが継続しているので、すべてを売却する必要はない。全部を売却するのは、下落トレンドへ転じた時だ。

「日経平均の過去のチャートを見ても、25日移動平均線を割り込むと、いったん下落トレンドとなっているのがわかります。上方かい離の局面で半分売り、25日移動平均線を割ったら残りをすべて売却するのが、大きな損失を被らずに株で成功する鉄則なのです」(福永さん)

 このように、25日移動平均線は株価上昇後に調整した際の下値のメドとして機能するので、これを割り込むとかなり強い下落トレンドに転換したというサインになるのだ。

 株で儲けるためには、大きな損をしないことが重要だ。日経平均が高値を更新しつつある今こそ、慎重な投資を心がけよう。

 ダイヤモンド・ザイ6月号(4/21発売)には、日本株が高値を更新する中で下落に強い株を買いたい人にオススメの「桐谷さんとザイが選んだ5〜10月に権利確定の株主優待ランキング」が載っている。最安2万円で買える株もあれば、配当&優待利回りが13%超の株もある。また、第2特集の「失敗しない!儲かる株の選び方」には、こちらも下落に強い激安高配当株や決定時の上昇がウソのような下値放置の東京五輪株など、今ならではの株の選び方とオススメ株が満載だ。ダイヤモンド・ザイ6月号を、今後の株選びにぜひ役立てて欲しい。