(左から)高橋巧、長谷川徳海

写真拡大 (全10枚)

 お台場海浜公園(東京都港区)で開催されたビーチバレー東京オープンは5日、男女決勝などが行われ、男子は日本代表の長谷川徳海(ミキハウス)・高橋巧(了徳寺大教員)組、女子も同じく代表の田中姿子(フリー)・草野歩(ミキハウス)組が優勝した。

 様々なビーチスポーツの体験ができるODAIBAビーチスポーツフェスティバルの一環として行われた本大会。今年は観戦無料で観客席のスタンドを設けず、規模を縮小しての開催となったが、毎年ゴールデンウィーク恒例の大会、ビーチバレーボールシーズンの開幕を告げる大会に多くのファンが集まった。

 注目は日本代表チーム。昨年より男子6名、女子8名と強化指定候補選手を大幅に増やし、開催まであと1年あまりに迫ったリオデジャネイロ五輪出場を見据え、過去にないほどの強化体制を敷いてきた。今年に入りチームはブラジル合宿、二度のロサンゼルス合宿も敢行。その成果を国内のファンに披露する絶好の機会となった。

 女子は田中・草野組に敗れたものの、同じ日本代表の長谷川暁子(ミキハウス)・永田唯(スポーツクラブNAS)組が準優勝。しかし男子は出場した代表3チーム中2チームが予選プールを突破できず、準決勝に進んだのは長谷川・高橋組のみだった。それゆえ「代表のプレイを見せる」(長谷川)ため、どうしても勝たなくてはいけなかった。

 長谷川・高橋組の決勝の相手は、上場雄也(フリー)・西村晃一(WINDS)組。上場は昨年まで長谷川と組みプレイしてきた元チームメイトであり、因縁も絡んだ一戦となった。

 第1セット、上場・西村組はサーブを「どう攻めてくるのか、わかっている」(西村)長谷川に集めるが、長谷川はベテラン西村の策略に掛かわらず、落ち着いてサイドアウトを切っていく。逆に上場も高さを生かした攻撃でポイントを重ね、立ち上がりは双方互角の展開に。

 中盤、徐々に長谷川のブロック、高橋のジャンプサーブが決まると点差が開き始める。上場・西村組も不意を突こうと、若い高橋を狙いミスを誘うが、差は縮まらず21-15でセットは長谷川・高橋組へ。

「サーブで攻めて相手を崩すのがスタイル。それは決勝が一番機能した」と長谷川が言うように危なげなくセットを取ると、第2セットも代表チームはミスの少ないプレイが続く。高橋がサーブで狙われたが第1セットの失点要因を修正。さらに体を外に流しながら打つアタックなど変則的な攻撃で、上場・西村組を翻弄した。

 21-12と圧倒的な試合運びで第2セットも取り、長谷川・高橋組が完勝した。長谷川は「サーブで攻めたことで相手は攻撃の高さを出せずブロックが決まったと思う。高橋もトスの高さやブロックの位置など要求できるようになり成長している」と勝因を語り、それに対し負けた西村は「僕らの完成度も低かったが、甘くみていた所もあったかもしれない。相手はサーブもきちんと練習してきたのが見えたし、ミスが少なかった」と話した。

 サイズのない日本チームが海外で勝ち抜くには、サーブは最も重要なファクターになる。さらに極力失点を抑えるためミスを少なく精度の高いプレイが求められる。その点で長谷川・高橋組は内容でも結果を出した。また経験豊富で戦術を張り巡らせる上場・西村組を寄せ付けず、逆に翻弄した。今後のリオ五輪アジア予選に向け、代表ファーストチームの意地を見せた恰好となった。
(取材・文=小崎仁久)

主な結果は次の通り

□女子準決勝
田中・草野2(24-22,21-13)0幅口・藤井
長谷川・永田2(21-18,21-12)0鈴木・石坪

□女子決勝
田中・草野2(21-12,21-17)0長谷川・永田

□男子準決勝
上場・西村2(21-18,21-19)0小川・井上
長谷川・高橋2(21-18,21-14)0畑・渡辺

□男子決勝
上場・西村0(15-21,12-21)2長谷川・高橋

▼ (写真左から)高橋巧、上場雄也



▼ 西村晃一、長谷川徳海



▼ 上場雄也、長谷川徳海、西村晃一



▼ 上場雄也、長谷川徳海、高橋巧



▼ 長谷川徳海、高橋巧



▼ 高橋巧、長谷川徳海



▼ 西村晃一、上場雄也



▼ 高橋巧、長谷川徳海



▼ 田中姿子、草野歩