制御不能のプログレス補給船が大気圏に再突入。油井飛行士のソユーズは7月下旬に延期

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 ロシア連邦宇宙局 Roscosmos は、制御不能となっていた国際宇宙ステーション(ISS)の補給船「プログレス M-27M」が日本時間5月8日午前11時ごろ、大気圏に再突入したと発表しました。補給船とその積荷は落下の際、そのほとんどが燃え尽きたとみられます。 プログレス補給船は ISS への補給物資を載せておよそ4月28日に打ち上げられましたが、第3段ロケットからの切り離しの際に何らかの問題が発生。機体は激しく回転し、ISS へのドッキングどころか地上管制との通信も満足にできない事態となりました。結局、ロシア当局は ISS とのドッキングを断念。制御不能となったプログレス補給船は ISS とは別の軌道を周回しつつも地球の引力に引き寄せられており、日本時間で5月8日から9日のどこかで大気圏に再突入すると予測されていました。そして日本時間5月8日午前11時4分、ロシア当局はプログレス補給船が大気圏に再突入したことを確認、発表しました。補給船は再突入によってそのほとんどを焼失したと思われますが、タス通信は南太平洋に位置するマルキーズ諸島の西約900km地点の海にデブリが落下したと伝えています。 日本時間5月8日午前7時頃、ブエノスアイレス上空を通過するプログレス補給船とみられる光点 失われた補給船に搭載されていた物資は水や酸素、ISS の推進剤、食料、衣料・衛星用品、実験資材、修理資材など。ただいずれも差し迫って必要というわけではなく、ISS クルーが生活するうえではまだ4か月分の備蓄があるとされています。ロシア当局は現在も事故原因の調査を継続しています。現時点で有力とされるのは、ソユーズロケットと補給船が分離する直前にロケット側で爆発があったする説。公式の見解は5月13日以降の発表となる見込みです。一方、5月27日に予定されていた油井飛行士を含む3名の ISS への出発は延期が発表されました。クルーが搭乗するソユーズ宇宙船とプログレス補給船は形状や構造がほとんど同じであり、打ち上げも同じソユーズロケットが使われます。現状のままでは同様の事故がソユーズ宇宙船で起こらないとも限りません。まずは事故の原因究明と、しっかりとした対策をしてもらいたいものです。なお、油井飛行士は5月8日、ガガーリン宇宙飛行士訓練センターで行われた最終試験に合格したことをツイッター上で公表していました。しかし同日に予定されていた記者会見はキャンセルされています。今後の予定としては7月上旬に改めてプログレス補給船を打ち上げ、油井飛行士らクルーを乗せたソユーズ宇宙船は7月下旬の打ち上げになるとのことです。下は記事執筆時点で最新の油井飛行士のツイート。