民主党北朝鮮PTの中川正春座長(撮影:常井健一)

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 先週末(25日)に国会へ「北朝鮮人権侵害救済法案」を提出した民主党・北朝鮮問題プロジェクトチームの中川正春座長(衆院議員)は28日、ライブドア・ニュースのインタビューに答えて、自民党案との一本化協議で焦点となる「脱北者の保護」について、相次ぐ在外公館への北朝鮮国民の駆け込みに触れ「北朝鮮に送還したら、収容所に入れられて拷問を受ける。国際条約上、人権条項に違反していることははっきり分かっている。日本は保護していくべき。責任をもって中国と折衝して、韓国に出していくようにしなくては。法律の後ろ盾がないと現場がもたない。自民党も理解していただけると思う」と話し、法案成立への意欲を示した。

 同法案が及ぼす周辺国への影響については「同法が威力を発揮するのは、中国が難民キャンプを設置して、中国内の脱北者を保護しようという気持ちになったとき。そのとき初めて日本も支援ができ、日本単独ではそこまでいかない。中国・韓国との連携があって初めて生きてくる」と述べた。

 対北朝鮮の経済制裁と同法案との関連については「北朝鮮がどう受け取るかによって制裁法にもなるし、人権ということだけの話にもなる。これまでの経済制裁法とはちょっとニュアンスが違う。そういう要素は結果的にはあるが、目的にはしていない」と述べ、同法案で明確に示すことを避けた。

 北朝鮮・金正日政権に対する民主党の基本的な姿勢については「基本的には対話と圧力で6者協議に臨む。だが、時間をかけるほど、核兵器に対する能力を上げてくる可能性がある。今の北朝鮮のペースに乗り続けるとよくない。中国と韓国の2国が金正日体制を維持していくことが基本にある限りは、金正日を交渉相手としていく」と述べ、「中国・韓国は、北朝鮮が自己崩壊したときの危機管理と、そのときにどういう形態で朝鮮半島を統一させていくか。6者協議からもう一つ次のシナリオなど、『アジア全体の安全保障』について今から話しておかなければならない」と長期的なビジョンも示した。

 民主党が提出した「北朝鮮人権侵害救済法案」は、第1条で拉致問題への対処について「国の責務を明らかにする」と定めている。内閣府に首相を本部長とする「拉致被害調査対策本部」を設置し、拉致問題の特命担当大臣を設ける。

 脱北者については、北朝鮮を脱出した経緯にかかわらず、国連難民条約に基づく難民(条約難民)に準じて保護・支援する。政府は元在日朝鮮人や「日本人妻」などその家族に限って国内への受け入れを検討しているが、法案は北朝鮮に戻れば迫害される可能性が強いとして保護の対象を拡大。

 また、北朝鮮への支援について、拉致問題への対応や同国内での人権侵害状況を踏まえて、実施の有無を決定することを明記している。【了】

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