「決してパソコンやゲームが悪いとは言いませんが、EDを引き起こす要因になる可能性は否めません」
 こう説明するのは、かつて新日本プロレスなどでリングドクターを務めた『弘邦医院』院長のドクター林氏。

 現代人にとって、いまやパソコンやゲームは無くてはならないものになっている。読者の多くも、仕事でパソコンを使い、休み時間はゲームで時間潰し…なんて日常を送っているのではないだろうか。しかし、その生活スタイルは男性機能を低下させる危険を孕んでいるのだ。
 「すでにこのコーナーで何度も説明してきましたが、勃起は副交感神経が優位な時に起こります。つまり、リラックスしていないとペニスの海綿体に血液がスムーズに流入しにくいのです。逆に、初めてセックスする女性の時は緊張や興奮が高まり、交感神経が優位になります。すると、勃起しにくいですよね」

 そう考えると、パソコンやゲームをしている時はどうなのか? パソコンの場合は、仕事中、もしくは何かを探したり視聴したりしている時がほとんどだ。ゲームに至っては、大抵の人が熱中しているはず。つまり、交感神経が昂ぶっているのだ。
 「その状態が続くと、ONとOFFの切り替えが上手にできなくなり、いざセックスの場面になっても、リラックスモードに持っていけないんです。中には、ゲームをしている時はリラックスしてOFFの状態だと思っている方もいるかもしれませんが、それは全くの誤解。熱中している時点でONになっているんです」

 家に帰ってもなかなか寝付けないからといって、深夜遅くまでパソコンを見たりゲームをしていては、どんどんセックスに弱くなってしまうのだ。
 そこで林氏はこう提案する。
 「お酒が飲める方なら、飲み過ぎはよくありませんが、ゲームをしているよりよっぽどマシ。軽く酔っている状態は副交感神経が優位になっているので、ストレスも緩和されます」

 確かに、お酒を飲めば嫌なことも忘れることは多い。また飲酒には、それ以外にもED解消につながる理由があるのだ。
 「勃起不全を促す悪い物質の一つに『活性酸素』が挙げられます。活性酸素は血管や神経の細胞にも障害を与えるため、EDを引き起こします。通常は体内の抗酸化物質によって消去されるのですが、あまりにも多く分泌されてしまうと体内に活性酸素が残ってしまう。その結果、酸化ストレスが高くなり、EDや生活習慣病を招いてしまうわけです」

 では、どのようにすれば「酸化ストレス」を減らせるのか。
 実はその答えが、飲酒なのだ。
 「少量のお酒を飲むと、体内では『アルコールデヒドロゲナーゼ』という酵素が活性化されます。これが活性酸素を分解し、酸化ストレスを減らすのです」

 精神的にリラックスできて、副交感神経を優位にしてくれる。
 なおかつ勃起不全の要因となる活性酸素も減らしてくれる酒。
 適度な酒量で真の“男”を目指そうではないか。

ドクター林
弘邦医院(東京・江戸川区)院長。『脳で感じるセックス入門』や『お医者さまが教える癒されてもっと気持ちよくなる!』など著書も多数。ED治療にも精通しており、現在、同医院では局部海綿体注入法による「ICI治療」も行っている。