マッチョな肉食系が年々減少

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「韓国男子」と聞くとどんな男性を想像するだろうか?

 韓流ドラマや韓国映画のヒーローのように情熱的で我慢強く、男らしいキャラクターを思い浮かべる人が多いかもしれない。韓国が“アジアのラテン”と言われるように、「俺のおごりだ!」といって食事をおごってくれる。振られてもめげずにアタックしてくる。ロマンチストで、誕生日や交際100日目などの記念日に女の子が喜ぶサプライズを実行する……。

 しかし、「それってオヤジたちの世代の話じゃね?」という若者が、昨今では少なくない。どうも、2009〜2010年くらいから韓国男子が急速に様変わりしているようなのだ。

すぐに手のひらを返す「味見男」

 その典型が「味見男(カンポヌンナムジャ)」だ。この言葉は数年前からかなり流行・浸透しており、イ・ミヘという歌手が2014年にリリースした韓国演歌のタイトルにもなっている。

「味見男」の特徴は、一言で表すならば「女の子に脈がなさそうだと見た瞬間に、手のひらをひっくり返したかのようにさっさと離れる男」。

 具体的には、「基本的にデートの費用は割り勘。つまりおごらない」「自分をどう思うかと、しきりに女の子に聞く」「仕事や家事だといって連絡が取れなくなることがある」「人前で『俺のカノジョだ』と紹介しない」……など、交際中の女性と一定の距離を保とうとするような言動が多いようだ。なにやら、どこかで見たような……。日本の若い男性によく言われる「草食男子」のパターンにも似ているではないか。「味見男」についてのネットでの書き込みは2009年頃から現れ始め、2010年には早くもこれを題材としたマンガが登場している。

「味見男」には2種類ある

 女の子に向けて、交際しようとした相手がこの「味見男」ならどうするか?……という対策を紹介するブログもある。味見男には「つまみ食い」を目的とする悪い男と、「ガッツリ食らいつく」度胸のない小心男との2種類に分類されるというのだ。その内容は次の通り。

「『味見男』はだいたいワルか小心者。ワルと付き合えば泣かされるし、小心者と付き合えばイライラするだけ。諦めちゃいなって言っても、あまのじゃくなあなたは別れないはず。そこで、彼氏の『味見』に答えてあげちゃおう!

 でも、『キミは特別な存在さ』とか『大好きだよ』なんて言葉にマジにならないで。ワルの場合はその結果、恋がどうなるかなんて気になんかしてないからバカを見るだけ。『ありがと』『うん、そうよね』などと軽く受け流しておこう。

 相手が小心者の場合も一緒! 要は、あなたの本心が知りたいだけなの。だから、その本心を一部だけちらっと見せてあげるつもりでいい。それで自信を持つだろうから。

 ただし、そのあとは一歩引いて、当分の間、その彼氏に連絡を取らず、デートの約束をしないこと。相手にその気があるように見せるのは運転免許試験でいえば仮免許合格みたいなもの。あっさりOKしちゃうと、都合のいい女って思われるわよ」

 要は、「味見」行為を逆手に取って恋の駆け引きを楽しんじゃえ! 小悪魔女子にならなくっちゃ!……というアドバイスだ。

韓国でも「草食化」が進む?

 一方、「味見男とガチな恋愛をしている男との区別の仕方」というある男性のブログがあったので、こちらも紹介しておきたい。

「男としての欲求を解消したいなら、気のある女性にダッシュする。それで相手にされなけりゃ、すぐに冷めて、二度と告白なんかしない。欲求不満解消程度の相手とは違い、本当に好きな相手なら真剣にゆっくり近付く。焦ったりなんかしない。だから、時間をかけて徐々に接近する男性は90%良いヤツだ。

 告白する場合だって違う。『味見男』なら心がこもっていないが、『本気男』は声の様子からして違う。ただし、一気に攻めてくる男性が必ずしも味見男であるとは限らない。告白の仕方が分からない不器用なヤツかもしれないからだ。俺が以前そうだったように。

『味見男』はあなたの外見に引き寄せられた男子。『本気男』はあなたの内面に魅力を感じている。出逢った瞬間は見分けは難しいかもしれないが、時間が経つとハッキリするので長い目で見守ってあげよう」

 今の日本で、かつてのトレンディドラマのような恋愛が流行らないように、イマドキの韓国で、韓流ドラマさながらの情熱的な恋はもはや難しいのかもしれない。韓国男子も“草食化”する日本人男子とだんだん差がなくなってきていているのは確かなようだ。

(取材・文/山田俊英 Photo by Doo Ho Kim via flicker)