専門誌では読めない雑学コラム
【木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第1回】

 今回から、ゴルフをより身近な存在として楽しむための、連載コラムを始めさせていただきます。

 まずは基本から。ゴルフは"スポーツ"なのか、"レジャー"なのか、という話をしたいと思います。

 もちろん、「そんなことを言っても、ゴルフはオリンピックの正式競技だから"スポーツ"ですよね?」と言われたら、確かに、と言うしかありません。

 でもそれは、トップレベルの話。ここで述べるのは、アベレージアマチュアが、月イチにやるゴルフのお話です。

 最初に、ゴルフが「これでスポーツなの?」という部分を抽出しましょう。

 昔はプロも、試合中にタバコを吸っていました。それは、スポンサーがタバコメーカーだったこともあり、実におおらかでした。今でもアマチュアは、プレイ中、タバコを吸う人がいます。風向きを調べるのには、都合がよかったりするんですよね。

 さらに、お酒もあります。ゴルフ発祥の地、寒いスコットランドでは、ウイスキーを飲みながらプレイする人が結構います。そもそもハーフ(9ホール)を、行って、戻ってくる2時間ぐらいって、ウイスキーの携帯ケースを丁度飲み干す時間らしいですよ。

 それにまつわる話として、
「(ウイスキーを飲み干すのに)どれぐらいならいい按配で戻って来られる?」
「9ホールぐらいなら、いいんじゃないか」
「じゃ、それをハーフにしよう」って、もっともらしい都市伝説があるくらいです。

 日本だって、ランチにお酒を飲む人は数知れず、コース内の売店にも不思議なものでビールが置いてあります。

 ゴルフは"スポーツ"ですが、タバコを吸って、お酒を飲んでプレイできますから、"レジャー"の色彩が強いです。

 しかも、非常に社交的な側面も持っています。おかげで、自営業の人は、ゴルフを接待交際費で落とせる場合があります。「仕事先とのコンペだから、経費にしよう」とね。これが、スキー大会やテニス合宿だったりすると、経費になりませんが。

 じゃあ、ゴルフはレジャー的要素が強いと言って、お気楽ムードでコースに行くと、こてんぱんにやられます。

 コースに、ですか? いいえ。アマチュアゴルファーが完膚なきまでにやっつけられるのは、"ルール"と"マナー"です。

 名門コースなら、いの一番に入り口で「ジャケット着用です」とたしなめられ、足もとがスニーカーだと「次回から革靴を履いて」と言われる始末。プレイ中にも、ポロシャツの裾を出していたりすると、「裾は入れて!」と注意が飛んでくる。ほんと、名門コースは肩身が狭い。

 ならば、一般的なコースで、レジャーゴルフを楽しめばいいのですが、実はルールが厳しい。バンカーショットじゃあ、砂にフェースをつけてはいけない。パターは遠い人から打つとか、細かい決まり事がたくさんあって、覚え切れません!

 ゴルフは"レジャー"と言いつつ、コースの中は厳しいのです。

 その厳しさをうまく回避するテクはないのか? 実はあるんです。それが、「ローカルルール」というやつです。

 例えば、ティーショットが谷に入ったら、「前進4打」なんていうのをよく見かけるでしょう。もし正式のルールなら、谷を越えるまで打たなければなりません。でも、それをやると、下手なアマチュアは日が暮れるので、ゴルフ場によって「ローカルルール」を定めているのです。

 というわけで、自分たちのパーティーでなら、"特別ローカルルール"を決めて、大叩きをしないようにするのがいいと思います。

 例えば、バンカーから出すときは、2回までに。それでも出なければ、3打目は外からノーペナルティーでアプローチしていいとか。パットも3打までにして、4打目はオーケーにするとか。そういうことを、同伴競技者と協議して決めれば、楽しくラウンドできます。

「ありのまま打つのが、ゴルフ」と言われていますが、それは、コンスタントに80台を出せるようになってからで、十分だと思いますよ。

【プロフィール】
■木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa