アセトアルデヒドは酒に弱い人ほど長時間胃の中にとどまる--。そんな実験結果を、東北大大学院医学系研究科の飯島克則講師(消化器内科)らのグループが実験結果で明らかにした。アセトアルデヒドといえばアルコールから生じる発がん物質。つまり、下戸に近い人ほど胃がんになりやすいというのだ。
 「アセトアルデヒドを分解する酵素『ALDH2型』には、活性型と不活性型がある。不活性型のために少量の飲酒で顔が赤くなったり動悸(どうき)が激しくなる人が、いわゆる“下戸”。日本人の30〜40%がこの不活性型といわれています」(医療関係者)

 研究グループは20〜30代の男性20人を「酒に強い人(活性型)」と「弱い人(不活性型)」に分け、アルコール度数約15%の酒200〜300ミリリットルを胃に直接注入し経過を調べた。2時間後、酒に弱い人のアセトアルデヒド濃度は強い人の5.6倍のままでとどまり、胃粘膜が高濃度のアセトアルデヒドにさらされていることがわかったという。
 となれば、酒に強い人にとっては朗報となるが、世田谷井上病院の井上毅一理事長のように、
 「実験に加わった男性が少なすぎて、この結果はにわかには受け入れ難い」
 との懐疑的な見方もある。

 ではここで、胃にダメージを与えない飲み方をアドバイスすると--。
 「酔い方を決めるのは、血中アルコール濃度と体内で処理できるアルコール分解量。アルコールは一度に大量に摂取しても身体が処理できず、悪酔いや二日酔いしやすくなる。したがって、基本は水で薄めて飲むことです」(健康ライター)

 また、今回の実験結果ではアルコールと一緒にアミノ酸の一種「L-システイン」を胃に入れると、アセトアルデヒド濃度が低下する結果も出ている。
 「L-システイン」を含む食品は豚肉(赤身)、鮭、卵、野菜では玉ねぎやブロッコリーなのでご参考まで。