『シンデレラ』4月25日(土)公開 © 2015 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

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社会現象を巻き起こした『アナと雪の女王』に続き、『ベイマックス』もメガヒットした絶好調のディズニーが放つ最新作は、実写版の『シンデレラ』。

【実写映画『シンデレラ』】パーフェクト。今後「ディズニーのシンデレラ」と言えばこの作品を指すようになる

新進女優リリー・ジェームズが演じるシンデレラは、勇気と優しさを兼ね備えた、とても前向きなヒロインだ。魔法の力でプリンセスになるシーンは、実写ならではの映像マジックにときめき、王子とのダンスシーンでは、女子のテンションがマックスとなる!

そんな『シンデレラ』を、新宿2丁目「Pt〜プラチナ」のやすこママが観賞した。おネエの目から見た『シンデレラ』の魅力はどんなところなのか? やすこママの口から飛び出した歯に衣着せぬ感想は、ユニークかつ痛快! そんなやすこママ語録をご紹介しよう。

■ 「シンデレラの境遇はちょっとゲイっぽい」

――まずは『シンデレラ』の実写版を見た感想から聞かせてください。

やすこ:『シンデレラ』というストーリーは小さい頃に童話で読んでいて、流れは知っているんですが、実写版になると、こういうふうになるんだなと感心しました。

魔女が出てきてシンデレラを変身させたり、ゴージャスなかぼちゃの馬車が出てきたり、ドレスがとにかくきれいで、ぐっときたわね。くるくる回りながらドレスの色がピンクからブルーになっていく場面が素敵よ。一瞬にしてあんなにきらびやかになるんだなあと、感動しました。

さすがはディズニーさんだと思ったのは、ストーリーに忠実なところ。ただ、実写版だからもちろん限界はある。自分が母親に読んでもらった絵本のシンデレラとは違ったもの。でも、あれだけ寄せられたのはディズニーさんだからかなと。

多少細かいところのシチュエーションはいらなくない?と思ったけど、流れとしてはありね。あと、幼少期に「なんでシンデレラは継母と暮らしているんだろう?」と思っていたけど、映画を見て、ああ、こういうことかと納得したわ。

――シンデレラの印象はいかがでしたか?

やすこ:主人公のシンデレラって、人生の波がすごいわね。普通の女だったらあんなふうにはならないわ。ある意味、父親の呪いなのかなと(笑)。

父親が「いつでも勇気をもって」とか「新しい継母が来ても優しくしなさい」とか、やたらめったら訳のわからないことばかり言うからダメなのよ。シンデレラは真面目な女だから、それを誠実に守った結果がああなっちゃったわけ。普通、日本人の女性なら、継母にあんないじわるをされた段階で家を出るとか、非行に走るとかするでしょうよ。

――シンデレラに共感する部分はありましたか?

やすこ:共感ねえ。自分は一般的な普通の男性ではなくゲイなので、ちょっと見方が違うわよ。ゲイだから、どうしても生活していく上で隠さなきゃいけない部分があったり、TPOによってなかなか正直なことが言えないことがあったりするので、シンデレラを見ていて、あの虐げられた境遇はちょっとゲイっぽいと思ったの。

私たちに対してノーマルな人たちは、みんながみんな納得して「そうなんだ」と言ってくれるわけではなく、ゲイってだけで面白おかしくされる時がけっこうあるの。まあ、私たちもそれに対していちいち怒っていられないから、笑ってごまかすしかなかったりするんだけど。でも、それこそ勇気をもっていて、自分がやっていることは間違ってないとは思っているの。そこが、なんだかシンデレラとは似ているのかなと思ったわ。

■「ピュアなだけではダメ。純粋さは諸刃の剣よ!」

――シンデレラと恋に落ちる王子様についてはいかがでしたか?

やすこ:王子様は、すくすくと真っ直ぐに育ったふうになっているけど、いくらなんでも世間知らずすぎるわよ。

純粋は純粋なんだろうだけど、それって諸刃の剣だと思っているの。人として生きるためには、純粋さだけではなく、時には不純さももっていなければいけない。ただピュアなだけではダメよ。

だって、初めてシンデレラと森で知り合った時、もう少し考えたら、次の日くらいにまた彼女を探しに行けたはずでしょ。それに王子のお父さんも王子を持ち上げすぎよ。そこがピュアなんだけど、違う目線で見てみると面白いわね。

――シンデレラもとてもピュアですが、やすこママが思う理想の女性像とは少し違うのでしょうか?

やすこ:シンデレラみたいな人もいいとは思うわよ。ただ、人って神様がくれたいらない感情がもっといっぱいあると思っているの。ピュアなだけでは生きていけないし、恨みや妬み、嫉妬はどうしても生まれてくるから、シンデレラみたいな性格の人だと難しいんじゃないかと思うの。

だから私は、シンデレラ的な要素だけではなく、ちょっと継母的な要素もあり、向上心もあった上で、時代の流れにある程度敏感にさせてくれる人が理想的じゃないかと。

シンデレラを見ていて思ったんだけど、あの人はずっとあのままでしょ? 

たとえば、あの時代にケータイがもし出てきたとしても「何かしら?それ」と言うだけで手にしない。でも、継母なんかは我真っ先にと「最新じゃない!」と言って食いつくんじゃないかしら。そういういろんな要素を兼ね備えた女の方が私は面白いと思うわ。

■「男性の脳は“理想脳”、でも女性の脳は“現実脳”」

――ケイト・ブランシェット演じる陰険な継母はいかがでしたか?

やすこ:あの継母もたいがいだね。再婚して、自分の娘になった人と接する方法はいろいろとあったと思うけど、ああいうふうにいじめることを選んでしまった継母を見ていたら、いろいろと考えちゃったわ。

たとえば前のだんなさんとの結婚が上手くいってなかったのかしら? とか、自分も幼少期にいじめられたのかな?とかね。彼女の元だんなについても、金持ちだけどバカだったから、あんなに高飛車な女と結婚したのかな?と、勝手な想像をしちゃった。

継母たちがいじわるなほど、シンデレラのピュアさが目立つから、映画としてはいいと思うけど、あれが現実ならたまんないわよ。結局そのいじめは、嫉妬から来たものだと思うの。新しいだんなの娘さんがあんなにきれいでピュアだから、嫉妬したのね。

いじめられた経験がある人って、自分は絶対に人をいじめないという人と、さらにいじめるという人に分かれていくでしょ。継母もその娘たちも本当におバカさんよね。

日本でもあんないじわるをする人っているとは思うから、そういう人たちが、この映画を見ればもうちょっと優しくなるはず。また、世間の継母たちもこれを見て、自分の義理の娘のあしらい方を学んだ方がいいと思うわ。

――いつか王子様が現れる。そんな女子の希望を表した物語でもあると思うのですが、やすこママはどう映画を見ましたか?

やすこ:私は学校で心理学を選考していたんですが、性別に分けると、男性の脳は“理想脳”と言われていて、常に理想ばかりを求めるものなんです。船乗りになりたいという人は別の仕事に就いても、ずっと船乗りになりたいと思い続ける。

でも女性脳は“現実脳”と言われていて、幼少期はそんなに男性との差はないけど、大人なると就職や結婚など、現実を見るようになるの。だから大人の女性がこの映画を見ると、ああ、自分も昔はそういう夢を見ていたのかなあと思えるんじゃないかしら。

■「現代の日本の女は『シンデレラ』を観た方がいい。女同士の醜い争いをことごとく見てみなさい!」

――やすこママは『シンデレラ』をどういう人に観てほしいと思いましたか?

やすこ:そうね。まず、現代の日本の女たちに「一度は観ておきなさい。そして女同士のことごとく醜い争いを見てみなさい」と言いたい。

心に響かなかった人は人をいじめている人なんだと思う。また、途中であくびをして寝るような女は、いじめをそのまま続ける人ではないかと。ほら、会社では、女同士のグループがいっぱいあるじゃない。給湯室とかで、最初は些細ないじめをするんだけど、それがどんどん大きくなっていくのよ。

まあ、シンデレラよりも自分の方が悲劇のヒロインっぽいと思う人も世の中にいっぱいいるはず。それはそれでいいのよ。人それぞれの受け取り方だから。まずは女性の皆さんに見てもらって、自分がこの映画の中のどの役なのかってことを、見極めましょうよ。

■やすこママ
新宿2丁目「Pt〜プラチナ」
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