日本サッカー協会が、日本代表とU−22日本代表の強化スケジュールを相次いで発表した。

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は、5月12、13日に2日間のキャンプを実施する。欧州組は参加せず、国内組だけを集めて行われる。

 今週末から5月10日までの2週間で、J1、J2は5試合を消化する。その直後のキャンプだ。チームによっては2日間のオフを設けるタイミングだけに、オフザピッチの時間がより重要となるだろう。3月のテストマッチでバックアップに指名された選手や、U−22日本代表選手が、新監督のサッカーに触れる機会となりそうだ。

 リーグ戦の合間を縫った合宿は、失われた時間を取り戻すためである。W杯アジア2次予選へ向けてできる限りのことをする、との意思の表れだ。

 U−22日本代表は、10月下旬に短期合宿を行う。同12月上旬には中東へ遠征する。五輪最終予選を1か月前に控えた遠征は、現地の暑さに身体を馴染ませるための暑熱対策だ。その後も国内で合宿を継続し、1月早々に最終予選が行われるカタール入りする。

 サッカー協会はJリーグU−22選抜にU−22日本代表を数多く招集し、手倉森誠監督に指揮をとらせるとのプランも描く。こちらも実現させるべきだろう。

 というのも、1次予選終了後の4月、5月、6月はまったく活動がない。7月1日にテストマッチを戦うが、その後は10月下旬の合宿までスケジュールが空白のままである。

 U−22日本代表の主力クラスは、二極化されている。GK櫛引(清水)、CB岩波(神戸)、植田(鹿島)、ボランチ遠藤(湘南)、大島(川崎F)らがポジションをつかんでいる一方で、攻撃陣はベンチにも入れない選手が目立つ。手倉森監督が重用してきた鈴木(新潟)は、ここまでのリーグ戦で3試合に途中出場しているだけだ。鈴木と並ぶ得点源の中島(FC東京)は、ベンチ入りが1試合あるだけである。

 久保と南野の欧州組も、所属クラブで先発に定着できずにいる。コンスタントに出場機会を得ているのは、浅野(広島)、荒野(札幌)と矢島(岡山)ぐらいだ。

 実戦経験の不足は試合勘の鈍化とゲーム体力の低下につながり、具体的には残り20分からのパフォーマンス低下として表れる。1次予選の初戦でも、70分あたりから運動量が一気に落ちた。

 10月以降の合宿は、終盤を迎えるリーグ戦、J1昇格プレーオフ、チャンピオンシップなどと重なる。所属クラブの事情により、U−22日本代表の活動に参加できない選手が出てくるかもしれない。“合宿漬け”と報道される強化も、手倉森監督の思惑どおりに進まない危惧があるのだ。
 
 いずれにせよ、十分な強化が確保されたとは言い難い。空白期間を埋める努力は今後も継続されるべきで、JリーグU−22選抜のU−22日本代表化は、必ず実現しなければならない。
 
 五輪予選突破と敗退の根拠を、天秤にかけてみる。現状では敗退へ傾く。このままでは危ない。前例にとらわれてはいけない。強化スケジュールはまだ足りない、と思うのである。