関西ローカルのバラエティー番組『上沼・高田のクギズケ!』(読売テレビ)で先日、面白い一幕あった。
 パネラーのホラー作家・山口敏太郎氏が本気モードでお笑い芸人の小籔千豊の批判トークを展開し、スタジオの空気を凍りつかせたのだ。

 小籔が雑誌コラムで美魔女ブームを批判したという話題を取り上げたときのこと。パネラーの井上公造氏がその内容を解説し、MCの上沼恵美子と高田純次がそれを受けて話を転がしていると、山口氏が真顔でこんな話を始めた。
 「小藪さんって、中途半端にテレビで出てくる素人に対して厳しいが、勝てる相手にしかケンカを売らないんですよ。さんまさん、たけしさんにはケンカを売らない。関西では面白いが、関東では滑りまくって毒舌コメンテーターでいこうとしている。でも関東人を笑わせるのが先でしょ。コラムで弱いやつを叩いてても芸人として未来はない」

 思わぬガチな批判にスタジオ内は一気に緊張。上沼が「敏太郎さんがこんなこと言うの初めて。何かあったん? ケンカしたん?」と振ると、山口氏は「僕が出始めのとき、ヤンタン(大阪の長寿深夜ラジオ番組)でやられましたからね」と、その番組にまつわる個人的な恨みを明かした。
 上沼はその後、「小藪くんは東京の番組でも面白いこと言うてるけど、編集が悪い。ヤンタン時代は彼がまだトンガッていた頃だと思う」などと小籔を擁護しつつ、「敏太郎さんの言うことも一理ある。ごめんなさい。伝えておきます」と山口氏へも気遣いを見せていた。

 上沼の現場の収め方はさすがだったが、小籔はクセの強いキャラだけに、山口氏に共感する人も少なからずいるかもしれない。