学生の窓口編集部

写真拡大

2010年ノーベル経済学賞を受賞した心理学者ダニエル=カーネマンと経済学者アンガス=ディートンが「75,000ドル(約900万円)以上の年収を得たとしても幸福指数は上がらない」という驚きの研究を発表しました。

つまり喜び、悲しみ、ストレスなどの頻度や度合は月収75万円以上からは大差がないというのです。

これを受けて、アメリカのシアトルのとある企業が社内の給与システムを大刷新。平均で年収48,000ドルだった社員120名に年収7万ドルを出すことにしたのです。どうやってこの費用を捻出したかというと、100万ドル稼いでいた社長の年収を7万ドルに。

ちなみにこの19歳でビジネスを始めてここまで成り上がった社長は、地元ロックバンドで活動し続けるまだまだ血気盛んなカッコいい青年。フェイスブックのマーク・ザッカーバーグもそうですが、やっぱり若い社長はやることが大胆ですね。
実は社長の読書のおかげで社員の待遇がよくなった例はこれが初めてではありません。例えば今年の1月にアメリカの大手保険会社エトナの社長は、『21世紀の資本』(トマ・ピケティ著/みすず書房/2014)を読んで、幹部全員にこの本を薦めただけでなく、従業員の給与を11%値上げすることを発表しました。

彼らの挑戦の行方が気になるところです。

参考
Aprs avoir lu une tude sur l'conomie du bonheur, un patron paye ses employs 5.500 euros par mois
http://www.slate.fr/story/100363/etude-bonheur-travail-augmentation-salaire-employes