9度目の最終組を戦いきり、最後まで試合を盛り上げた山下(撮影:上山敬太)

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<東建ホームメイトカップ 最終日◇19日◇東建多度カントリークラブ・名古屋(7,081ヤード・パー71)>
 最終18番、上り7mのバーディパット。決めれば15アンダーとなり、先にホールアウトしていたM・ヘンドリー(ニュージーランド)とのプレーオフに突入。だが打ち出したボールはカップ手前で右に切れ、観客席からは大きなため息。この時点で初優勝の可能性は消えた。
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 多くの選手がスコアを伸ばす展開となった最終日だが、前半の山下は耐える展開だった。1つ伸ばして10アンダーで迎えた7番。セカンドショットがグリーン左のカート道についてしまい、この日初ボギーでさらに続く8番でもスコアを落としてしまう。9番で取り返すも、優勝戦線から脱落しかけた。だが山下の思惑は違った。「前半はボギーがあったけど、“後半はいける”という思いがあった。パッティングもいい感触で、7番、8番はダボもあり得る状況をパーでしのげたからね」と振り返る。
 後半に入ると11番、12番で連続バーディ。「この時点で首位は12くらいかなと思っていたけど、15番グリーンにいったら“あれ〜ヘンドリーが14!”」と驚いたというが15番、16番の連続バーディで独走はさせない。
 17番パー5のセカンドショットはグリーンに乗せたが、カラーとの境目という難しいライ。この時点でホールアウトしていたM・ヘンドリーとは2打差あった。ここで「アプローチもパターもしづらかったので」とユーティリティでのアプローチを選択。「まずは17番で確実にバーディを取る。そして今日のパッティングの調子なら18番でバーディパットが打てるところに落とせれば、チャンスがあると考えていた」と首位を並ぶ道筋ができていた。だが最後は…。
 初優勝へのチャンスをまたしても逃した山下だが、「試合前は“出たくない”と思うほど、パッティングもアプローチも絶不調。最後のパットは外れたけど、自分が思ったところに打てたし、やり切りましたよ」と試合後はスッキリした表情を浮かべていた。前日に「平均ストロークは73くらい」と話していた9度目の鬼門の最終組。「今日は逃げずに勝負して66が出た」と破れはしたものの、次につなげることができる経験を得られたと感じているのだろう。
 「(開幕戦で)パッティングで勝負できるという感触を得られたのは大きい。これならどこでも勝負できると思う。次の試合が楽しみですよ」と、娘さんを抱えながら話した山下。いつ優勝してもおかしくないと言われるベテラン41歳。今年こそ、家族で優勝記念写真に写る彼の姿を見ることができるかもしれない。

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