韓国はアジアカップで同組となったクウェートなどと同じグループに。“難敵”レバノンもおり、国内メディアの論調も二手に分かれる。(C)Getty Images

写真拡大 (全2枚)

 2018年ロシア・ワールドカップのアジア2次予選のグループ分けが決まった。韓国が属するのは、ラオス、ミャンマー、レバノン、クウェートと同じグループG。韓国メディアは、「無難な組分け」(日刊紙『毎日経済新聞』)、「シュティーリケ号、“地雷”は避けた。日程も“無難”」(通信社『聯合ニュース』)など、概ね肯定的だ。
 
 苦手とするサウジアラビア、北朝鮮、イエメンなどとの対戦を避けられたことに加え、グループGのライバル国との対戦成績でいずれも優位に立っていることも大きい。ラオスとは3戦して全勝、ミャンマーとは13勝7分5敗、レバノンには7勝2分1敗、クウェートには10勝4分8敗と、いずれも勝ち越している。最新のFIFAランキングでも韓国との差は歴然(※韓国:57位、ラオス178位:、ミャンマー:158位、レバノン:144位、クウェート:127位)なだけに、「韓国、クウェート、レバノンなど“格下”と同組」(日刊紙『釜山日報』)と報じる地方紙もあった。
 
 一方で、クウェート、レバノンと同じグループになったことに警鐘を鳴らすメディアも多い。前者とはアジアカップのグループリーグで顔を合わせて勝利(○1-0)したものの、2014年ワールドカップ・アジア3次予選のアウェー戦で引き分け(△1-1)、同じ予選で対戦した後者にも敵地で敗北(●1-2)。当時韓国代表を率いていたチョ・グァンレ監督が更迭される引き金にもなっている。
 
“ベイルート・ショック”として今でも韓国のサッカーファンの間で記憶されている悪夢を含め、韓国は04年10月以来、レバノンとのアウェーゲームに一度も勝っていない。来年3月に、レバノン、クウェートとホームで2連戦を行ない2次予選を締め括れるが、「韓国サッカー、中東警戒令」(日刊紙『京郷新聞』)、「“面倒な中東”勢、韓国と同じG組に」(ネットメディア『デイリーアン』)、「シュティーリケ号、無難だが厳しい遠征が待っている」(ネットメディア『MKスポーツ』など警戒心を煽る記事も出ている。
 そんなことを知ってか、クアラルンプールでの組分け抽選会に参加したウリ・シュティーリケ監督も、「問題のないグループだが、楽なチームはなく、すべてのチームを尊重しなければならない。真剣に取り組む必要があるだろう」と前置きし、「クウェートとはアジアカップで対戦し、辛うじて勝利を収めた。我々に雪辱しようと挑んでくるだろう。レバノンはフィジカルが強い。準備を徹底的にしなければならない」と気を引き締めている。
 
 一方で、「なによりも重要なのは、集中してすべての試合に臨むことだ。我々の実力を発揮できれば予選を通過できるだろう」(シュティーリケ監督)と、これまでのチーム作りと選手たちへの信頼も隠さなかった。
 
 アジアカップでの準優勝で、依然として高い支持率を誇るシュティーリケ監督だけに信頼は厚い。解説者で昨季は城南FCの代表を務めたシン・ムンソン氏も、「大きな心配をせずに2次予選を戦えるグループだ。シュティーリケ監督の下で築いてきた戦いを成熟させ、本大会で好成績を収められるチームになってほしい」とエールを送っている。
 
 ちなみに、韓国メディアは日本の組分けにも言及。通信社『NEWSIS』は「北朝鮮は曇り、日本は快晴」と題した記事で、ハリルホジッチ・ジャパンの組分けについて、「シリア、アフガニスタン、シンガポール、カンボジアと同居する、最高の組み合わせとなった」と報じている。
 
 また、ネットメディアの『STN』は、日本のグループEを“蜂蜜のように甘い”という意味が込められた造語である「クル・ジョ(蜜組)」と名付けている。シリア、アフガニスタンなどの政情不安が心配されるが、韓国のグループに比べればさほど“厳しい”とは見られていないようだ。
 
文●慎 武宏