宇佐美貴史さんがケーキとイチゴを気兼ねなく食べられるよう、体脂肪率測定法についてヤホーで調べてきましたの巻。
体脂肪率についてヤホーで調べてきました!

14日、サッカー日本代表・ハリルホジッチ監督が驚きのデータを公開しました。それは代表選手たちの体脂肪率。そこには体脂肪率1ケタ台でガチムチぶりを示す本田圭佑さんのデータや、一般人並みの14%台を記録する宇佐美貴史さんなどのデータが掲載されていました。これらのデータを手にハルリホジッチ監督は「体脂肪の多さは準備ができていない」と指摘し、「体脂肪率9〜10%が理想である」と代表選手たちの太りすぎを指摘したのです。

なるほど、太りすぎは確かによくないと思います。しかし、ここでふとした疑問が。それは「太りすぎ」を何をもって定義するかということです。そりゃあ、丸々と太って大黒様みたいになっていれば「太りすぎ」でしょうし、ちょっと走っただけで息が上がるくらいの重さなら「太りすぎ」でしょう。何事も「●●すぎ」はよくない。ケーキ食べ過ぎはよくない。

ただ、アスリートとして体脂肪率が何%だと「●●すぎ」なのかについては定義が難しいのではないでしょうか。競技やポジション・役割、あるいはプレースタイルによっても、どの程度がベストかというのは変わってくるでしょう。シーズン前かシーズン中かということでも状況は違うわけで、それを「11%台後半は黄色」「12%台は赤」などと細かく色分けして、決めつけられるものなのか。原始的にはなりますが、自分の身体との対話を重ね、感覚としてつかんでいくほうがより正確なのではないか。僕はケーキをモグモグしながら、そう思うのです。

体調管理に取り組むキッカケとして、こうした指摘を意識するのはよいかもしれませんが、体脂肪率で試合をするわけではないということは、忘れないでもらいたいもの。体脂肪率よりも走るスピードや走行距離、あるいは採取した血液の分析などのほうが、より直接的にプレーに影響するデータなはずです。体調管理を目指すにしても、そうしたほかの要素の推移と、食後のケーキの量を総合的に判断していくべきでしょう。あくまでも体脂肪率は目安であり、自分の感覚を判断する材料としてもらいたいものです。

ということで、体脂肪率など気にせずケーキを食べてもらいたいという願いを込めて、ハリホルジッチ監督の公開説教についてチェックしていきましょう。

◆ケーキは飲み込むが、「資料を持ってきた」は鵜呑みになどしないぞ!

僕はちょっと性格が悪いのかもしれませんが、相手に何か言われると疑いから入ってしまうタチです。とりあえず「ウソだな」と思ってから、話を聞き始めてしまうのです。ましてや資料など持ってこられたら「用意周到なウソだな」と真っ黒な色眼鏡で相手を見てしまいます。人生経験においても、勝手に資料とか図版を用意してくるヤツにロクなヤツはいませんでしたから。

↓ハルジリホッチ監督の用意した資料も、とりあえず「ウソだな」の気持ちで拝見します!


川島:13.4%
西川:11.4%
今野:11.2%
内田:11.3%
岡崎:10.9%
香川:10.4%
興梠:16.4%
長谷部:10.5%
本田:6.6%
槙野:11.7%
永井:9.3%
酒井高:11.1%
権田:11.3%
吉田:12.7%
東口:12.0%
宇佐美:14.1%
清武:11.8%
酒井宏:11.6%
柴崎:11.8%
水本:10.9%
森重:12.5%
青山:10.4%
山口:11.9%
大迫:7.2%
武藤:8.3%
太田:13.2%
昌子:13.0%
藤春:8.5%
川又:9.9%

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さて、この資料を見るにあたって、体脂肪率とはそもそも何ぞやという点から調べます。体脂肪とは文字通り身体における脂肪(の量)のことで、体脂肪率は脂肪が占める割合のことです。では、それはどうやって測定するのでしょうか。豚肉の切り身ならば、白い所を切り落として天秤に乗せればいいですが、いくら槙野さんでもバラバラにするわけにはいきません。それなのに0.1%、80キロの体重があるとすれば80グラムの単位まで出してくる。バラバラにしたわけでもないのに、です。

ここで資料中の欄外の文字を見ていきます。今回の調査結果の欄の上には「Impedance」、そして参考として記録されていると思しき右列の上には「Caliper」と記されています。これは体脂肪率を量るために使った測定法を指す語句です。インピーダンスとは、体重計とかにもよくついている「身体に電気を通して、その抵抗値から体脂肪率を推定する」測定法のこと。そしてキャリパーとは「身体の各部位の肉をつまんで、その厚みから体脂肪率を推定する」測定法のこと。今回の調査は原則としてインピーダンス法で行なわれているということです。

それらを見ていったとき、気になる点が出てきます。例えば赤文字でダメ出しをされた川島さんの右列。そこには2週間前の3月10日にキャリパー法で測定した際は10.5%であったという記載があります。また、吉田麻也さんについては、今回の測定の1週間後にキャリパー法で測定したところ9.8%であったという記載があります。1〜2週間で2%ほど、体重80キロで考えると1.6キログラムほども違っています。だいぶバラついている印象で、こんなにバラつくなら「12%以上」をわざわざ赤文字にする必要もなさそうなものです。

このバラつきに、体脂肪測定の難しさがあります。身体を白身と赤身にバラせない以上、体脂肪の量を測るには、何らかの代替的な方法をもって「推定」していくことしかできないのです。そのための方法のひとつがインピーダンス法であり、キャリパー法であるわけですが、「推定」である以上はバラつきや誤差も生じます。そして、さらに問題となるのがこれらの測定法が「推定に基づく推定」、つまり「推定2階建て」の測定法であるということ。

インピーダンス法やキャリパー法は、より精度の高い方法で推定された「この人種、この年齢、この性別、こういう運動習慣のある人は大体このぐらい」という統計データに基づいて、その際の電気抵抗や皮下厚のデータと比較することで、「大体このぐらいじゃない?」と推定する簡易的な測定法なのです。

インピーダンス法は足や手から電気を流して測定するわけですが、「全身ではなく手から手、足から足」へ通る電流について、「身体の各部位の太さの個人差を考慮せず」に、「足や手の湿り具合の個人差を考慮せず」に、「身体に保有する水分量の個人差を考慮せず」に測定するので、誤差が生じることは避けられません。キャリパー法も「特定部位をつまんで」測定するのですから、つまむ担当の力加減や、皮膚のガチガチ具合などで誤差が生じることは避けられません。

ご家庭の体重計でも「足の太さを入力してください」とか「測定前に10時間以上断水してください」とか「測定前にアルコール布で手を拭いてください」とか言われないですよね。電気抵抗に影響を与えそうな要素の結構な数のものの個体差をスルーして、「統計的にはこんな感じだと思います!」というのを出してきている。もちろん、その精度を高めるための工夫は積み重ねられているでしょうが、どこまでいっても「推定2階建て」であることは変わらないのです。

↓詳しくはタニタの公式サイトでの仕組み解説などをご覧ください!

●生体電気インピーダンス法
生体電気インピーダンス法とは、からだに微弱な電流を流し、その際の電気の流れやすさ(電気抵抗値)を計測することで体組成を推定する方法です。「脂肪はほとんど電気を流しませんが、筋肉などの電解質を多く含む組織は電気を流しやすい」という特性を利用します。 からだの中で電気を通す組織である筋肉組織は、その太さ(断面積)により電気の通りやすさ(電気抵抗値)が異なります。断面積が大きいほど電気抵抗値が低く、断面積が小さいほど電気抵抗値は高くなります。電気を通して判明した電気抵抗値と、予め入力された身長から筋肉組織の長さを割り出し、太さと長さを組み合わせることで筋肉量を計算しています。ここで割り出された筋肉量と測定した体重、予め入力された情報とたくさんの統計データから、どれだけの脂肪がからだについているのかを推定しています。

上記の原理を利用すると、身長と体重が同じでも脂肪の多い人と少ない人では、からだの電気特性に下記のような違いがあることが分かります。
・脂肪の多い人(筋肉の少ない人)⇒電気抵抗値が大きい
・脂肪の少ない人(筋肉の多い人)⇒電気抵抗値が小さい
この電気抵抗値の違いをもとに分析を行っているので、乗るだけで(体重と電気抵抗値:インピーダンスをはかることだけで)体組成を導き出すことが出来るのです。

http://www.tanita.co.jp/health/detail/37

筋肉量の多さによって電気抵抗が変わるので、一般人とアスリートではそもそも前提条件が異なる測定法です!

なので、体重計によっては「アスリートモード」など、運動している人向けの測定メニューがあったりします!

より多くの統計データを反映した業務用は、1台数百万円!

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推定2階建ての「1階」をどうやって測定するのか。そこにはいくつかの考え方があり、そもそものアプローチとして身体の成分をいくつに分割するかという点でも異なります。人体の構成成分を「脂肪、除脂肪(脂肪以外)」に分割するもの(2成分モデル)、除脂肪について「水、たんぱく質、ミネラル」とさらに細分化して考えるもの(4成分モデル)などです。

2成分モデルの代表格となるのが「水中体重法」と呼ばれる測定方法。これは被験者を水中に沈めて、押し出す水量(=体積)と水中体重・地上体重をもとに、被験者の人体密度を求め、そこから体脂肪の量を推定します。2成分にわけての推定なので完全ではないものの、体積と体重についてはほぼほぼ間違いないデータが取れるので、ほかの測定法と比較しても精度の高い測定法です。ただ、装置自体が大掛かりなもので測定にも時間を要することから、「面倒臭い」感は強い測定法です。

そこで、ほかのより簡易的な方法が模索されており、前述のタニタのサイトによれば、タニタの体重計はDXA法(3成分モデル)を基準として統計データを作っているとのこと。DXA法は身体にX線を照射し、脂肪・骨・それ以外の組織の量の3成分にわけて測定するもの。骨粗しょう症の検査などもX線照射で行なわれるように、骨に関して高い精度で測定できる方法です。

究極的には「骨量はDXA法で」「体の水分量は別の方法で」など、それぞれの測定法が得意とする成分ごとを測定し、それを組み合わせて見るべきなのでしょう。しかし、まぁそこまでしないまでも、測定法を聞いただけでも「電気を通す」「肉をつまむ」よりは精度が高そうであることはお察しいただけるかと思います。

つまり、このように「より精度の高い測定法」がある中で、インピーダンス法で出してきた体脂肪率などというのは絶対視するほどのものではないわけです。少なくとも11.5%を境に色を塗り分けるようなものではない。参考とか目安にするぶんにはそれなりに信頼性もあり、簡便でしょうが、あくまでも推定2階建ての誤差含みの数値なのですから。

そうした微妙な測定法に基づいた指摘というのは「説得力を上げようとしたパフォーマンス」と考えるべきでしょう。決して正確な数値を集めて科学的にアプローチしようというものではない。もしより精度の高い測定法を用いているなら、そのデータを選手本人に見せて説明するほうが有意義です。何も世間に見せびらかす必要などない。そもそも何パーセントが本人にとってベストかすらわからない段階で、赤も黄色もないのです。

これは岡田武史氏が遠藤保仁さんの腹を見て「ヤット、お前その腹でワールドカップ行けるのか?」と説教したのと同じ程度の話を、よりもっともらしく言って「外堀を埋めた」というだけのこと。世間に「コイツらはデブですよー」とアピールし、そうした印象・監視の目を体調管理に活用しようという作戦です。もし真剣に体脂肪管理をするなら、鉄アレイを背負った槙野さんを水中測定法の装置に繰り返し沈めるくらいのことはしてほしいところ。その意味で、やり方自体も含めてあまり賛同できるものではありません。

とかくこうした資料を提示されると、数値を真に受けて納得してしまいがちですが、アスリートの肉体というのはスペシャルワンでありオンリーワンなものです。データはあくまでも参考であり、それを超える世界…自分自身の感覚や経験といったものこそが、最上位にあることを忘れないでもらいたい。提示された数値と自身の感覚を擦り合わせながら、自分だけのベストを探っていくことが肝要でしょう。そのキッカケになってようやく、体脂肪率公開という羞恥プレイにも意味が出てくるのではないでしょうか。数値そのものが10なのか11なのかはさておき、今夜はいくつケーキを食べていいのか、その基準を作っていくにあたって体脂肪率も参照する。「栄養士に聞く」などの行為と同様に、選手自身が数値をどう活用するか、そこを意識してほしいものです。

↓なので宇佐美さんも数値は気にせず、ばりばりケーキを食べちゃってください!
<宇佐美貴史オフィシャルブログ 2015年4月14日の記事「地元」より>

こんばんは。
こないだ久々に地元に帰り
地元の仲間たちとご飯に行きました。

(中略)

サプライズでこんなものも。

(中略)

ちなみにこの写真みたいな
部分も食べれるんです。
ばりばり食うてやりましたわ。笑



ここで「俺、体脂肪管理してるからケーキNGだわ」とか言われたら、せっかくのパーティーが台無しでしょ!?

ボクサーみたいに階級制なわけでもないし!

食べるときは食べよう!


↓なので蘭ちゃんも数値は気にせず、イチゴ乗せヨーグルトとか出しちゃってください!

<宇佐美蘭オフィシャルブログ 2015年4月14日の記事「野菜ソムリエ」より>

先日、知り合いの方に頂いたイチゴ

真っ赤!!

寒熟いちごです(๑✧◡✧๑)

一粒が大きくて、もうね、感激の甘さでした!!
美味しかった〜!
主人も甘さに驚いていました

贅沢ですが、朝食の時に、ヨーグルトにも一粒だけ…

朝イチゴ、夜ケーキ、食べたらいいじゃない!

蘭ちゃんは野菜ソムリエの資格を取得したんだぞ!?

蘭ちゃんが栄養管理するから大丈夫なんだ!

美味しいものを食べて明日も頑張ろう!

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先日のJリーグでのスーパーゴール、代表戦でのスーパーゴール。いずれも宇佐美さんならではというか、ほかの選手ではできないような特別なゴールだったと思います。あれを試合で出せるなら、体脂肪率が何パーセントかということは関係ないでしょう。点さえ取ればすべてが覆る、それがスポーツのいいところ。年間30点も取れば、大概の説教や文句は退散します。

宇佐美さんには、ゴール数で体脂肪をねじ伏せるような活躍を期待したいもの。メッシは体脂肪率が低いからメッシなのではなく、たくさん点を取るからメッシなのです。結局、客はゴールが見たいのです。それを期待できる数少ない選手のひとりとして、宇佐美さんには点を取りまくってもらいたい。ハヒフヘホジッチ監督も、最終的にはピッチの中での結果を期待しているはずです。そのために「太りすぎるなよ」と注意しているだけで。蘭ちゃんと一緒に、いい体調管理をしてもらいたいものですね。体重計だけでなく、自分の肉体の声と、蘭ちゃんのアドバイスに耳を傾けながら。

↓宇佐美さんのすぐそばには体脂肪率を結果で跳ね返してきた見本もいるのだから!

年間30点取れ!

世界のどこのクラブに行っても、年間30点取れば無問題!

「体脂肪率以上のゴールを決めたいですね」くらい言ってやれ!

足りないのはゴールだ!ゴールが足りないからほかの要求が出るのだ!