画像は公式サイトのスクリーンショット/(C)2015 荒川弘・田中芳樹・講談社/「アルスラーン戦記」製作委員会・MBS

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同性愛表現の禁止」という規定が波紋を呼んでいた、田中芳樹さんの小説『アルスラーン戦記』の二次創作に関するガイドラインが、4月13日(月)に修正された。

【『アルスラーン戦記』二次創作規定を修正  著作権者の思いとはの画像・動画をすべて見る】




問題となった「同性愛表現の禁止」に関する条項は、「その二次的著作物が過激な性描写(異性間、同性間を問わず)を含まないこと。」という文言に改めた。

田中さんが所属する事務所・らいとすたっふの代表をつとめる安達裕章さんは、今回の修正にあたって、その心境をTwitterで語っている。

「過激な性描写」も「同性愛表現」も禁止?


『アルスラーン戦記』漫画版1巻表紙

『アルスラーン戦記』漫画版1巻表紙



『アルスラーン戦記』は、パルス王国の王太子・アルスラーンが、敵国との戦いの中で仲間とともに成長していく姿を描いた物語。

2013年より、漫画家・荒川弘さんによるコミカライズが行われているほか、2015年4月よりTVアニメが放送されており、女性を中心に支持を集めている。




そんな人気作だが、当初、原作者の田中さんが所属する事務所・らいとすたっふでは、所属作家の著作物の二次創作に関して同性愛表現の禁止という規定を設けていた。

あくまでこのガイドラインが適用されるのは、らいとすたっふが著作権を管理している原作小説のみとなっているものの、「これはBL排除になるのではないか」と、二次創作活動を行うファンの間で話題に。

これに対して安達さんは、「『露骨な性描写』と『同性愛表現』を並列に書いてしまったことは、私の誤りだった」「このガイドラインについては早急に見直しを検討したい」とコメント。同性愛表現の禁止に関する文言は、削除された。




また、このガイドラインがつくられた背景として、事務所に過剰な性的行為を描いた大量の同人誌が送られきたことがあったことも語っている。原作者の田中さん本人も、それを見て、「これは悲しいね」と思っていたという。

二次創作をめぐるさまざまな見解





4月10日には、『カードキャプターさくら』や『魔法騎士レイアース』などの作品で知られる漫画家グループ・CLAMPが、二次創作物に関する考えをブログにつづったことで、注目を浴びた。

同人誌やコスプレといった創作活動は一切禁止しないと表明してきたCLAMPだが、今回、彼女たちが公表しているペンネーム以外で執筆した二次創作作品がネット上にアップされていたことを受け、「私達がCLAMP、もしくは公表しているペンネームで執筆した以外の二次創作物は(印刷物にするのは勿論ですが)、SNSやネット上にアップはなさらないようお願い致します。」とコメントを発表。

この発表には、戸惑いを隠せない声も上がったが、改めてブログ冒頭で「CLAMPは、二次創作物、コスプレなどについての対応、考えを変更するつもりはありません。できる限り、皆様には自由にCLAMP作品を楽しんで頂ければと思っております」と、これまで通り、創作活動に対するユーザーの自由を再表明している。

また、2014年には、女性向け恋愛アドベンチャーゲーム「うたの☆プリンスさまっ♪」シリーズの版権元・ブロッコリーが、二次創作グッズへの厳重注意をTwitterで行ったりなど、二次創作をめぐる問題は尽きない。

二次創作活動を行う人々はもちろん、作品のファンにとっても、作家や企業による二次創作活動に対する見解をしっかりと受け入れ、より一層意識を高める必要があるだろう。

2015年4月14日 ※当初の記事タイトルに誤解を招く表現がございました。読者の皆様および関係各位にお詫び申し上げると共に、慎んで訂正いたします