「ブロントサウルス」は、やっぱりいる!

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ブロントサウルス(雷竜)はこれまで、正式な種ではなくアパトサウルスの若い個体として分類されていた。しかし新たな標本研究と統計学的解析の結果、独自の属に分類される可能性があるとの研究結果が発表された。

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かつて世界で最も人気のある恐竜種のひとつだった「ブロントサウルス」は、20世紀はじめ、アパトサウルスを誤って別種として分類したものとして認識されるようになり、正式名称として用いられることはなくなっていた。

もともとブロントサウルスは、19世紀の米国の古生物学者オスニエル・チャールズ・マーシュが1879年に新種として分類した恐竜種。しかし古生物学者エルマー・リッグスは1903年、マーシュの発表について評価を行い、「ブロントサウルスはアパトサウルスの若い個体に過ぎない」と結論づけた。マーシュは尾骨の本数を数え間違えた、と主張したのだ。

その後も一般人の間では、ブロントサウルスは空想上の恐竜として長い間生き残っていた(その理由としては、「雷竜」を意味する、空想をかき立てる名前のおかげもあるだろう)。しかし、ブロントサウルスの分類が誤りだったとされて以来、恐竜マニアたちは、この呼び名を聞くたびに直ちに訂正させようとしてきた。

しかし最近になって、ブロントサウルスが正式な種の名称として復活するだけでなく、従来とはまったく別の新しい属の恐竜として分類される可能性があるという論文が発表された。

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オープンアクセスの学術論文サイト「Peer J」に2015年4月7日付けで掲載された論文は、ブロントサウルスに関するマーシュ氏の発表から約100年の間に新たに発掘された骨と併せて、当時の発掘資料を再研究し、このような結論に至ったという。

ポルトガルのリスボン新大学のエマニュエル・チョップ教授らが行ったこの研究では、アパトサウルスを含むディプロドクス科の恐竜の骨サンプルを研究し、統計学的解析を用いて、同科の恐竜の分類方法を検討している。

チョップ教授はPeer Jのインタヴューに対してこう語っている。「われわれは、アパトサウルス属とブロントサウルスとの間に相違点が多数あることを発見しました。その数は、ブロントサウルスを独自の属として復活させるのに十分だと言えます」。

「われわれの研究結果では、『ディンヘイロサウルス属』がもはや存在しないことが示されるため、この恐竜のファンだった人は落胆するかもしれません。しかし多くの人にとっては、最も有名な恐竜のひとつ、ブロントサウルスが正式な属として復活するというのは嬉しいニュースでしょう」

ロンドン自然史博物館のポール・バレット教授は「BBC News」の取材に対し、「同論文の著者は、さまざまな方法において、ブロントサウルスとアパトサウルスの従来の標本を互いに別のものとして区別できると示しています。わたしにはこの結論は完全に合理的であると思えます」と話している。

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